蝶の片割れ【ハイキュー】【鬼滅の刃】

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吹きかけられる息を避けながら奥に居る鬼に狙いを定め、一気に距離を詰める







霞の呼吸 肆ノ型 移流斬り






ごとり、と簡単に鬼の頸は落ちた






ボロボロと次第に崩れていく姿を横目で見ながらAのところへ戻る







なんかボソボソ言ってるけど・・・聞く必要ないか






「・・・頸、斬ったよ」






『あ、りが、と、』






それだけ言うとAはゆっくりと目を閉じる






「、え、まって、ねえ」






ダメだよ、目閉じちゃ






「A？A？・・・っ起きて、ダメだってば、目開けてよ」







全身に斬られた跡、右肩から左脇腹にかけてざっくり斬られて、たぶん肺もやられてる






左肩は食われたのかえぐられたようになっていて、肋骨も折れてる






正直、助かるか死ぬか。五分五分くらい






助かっても後遺症とか、残るかも知れないし






でも、前に、約束したよね






＿＿＿「きっと、幸せになりましょうね」






そう言ったよね







「僕の幸せに、Aがいないなんて有り得ないから・・・っ！」







一緒に、幸せになってよ






乏しい知識をなんとか絞り出して止血をしたり楽な体勢に変えてあげたりするけどAが目を開けることはなくて






誰か、Aを助けて、と手を握りながらひたすら願った






・





・





・





霞柱様！！と呼ばれ、隠が到着したことに気づく






「っ遅いよ、早く治療して、肋骨折れて肺も斬られてる。左肩は多分食われて、右肩から左の脇腹にかけて斬られたのが一番深い」





早口でAの状態を伝えると隠は焦ったように は、はい！と返事する






「・・・死んだらダメだよ、」






屋敷に運んでいる時間はないと判断したのかこの場で治療を始める隠






そうか、胡蝶さんは記憶がないから医療に詳しい人が・・・






思わず頭を抱えそうになる






「A！！！！！！！！！！」






突然聞こえた声は、ここにいるはずのない人物の声で






「・・・え、胡蝶さん？」






見慣れた黒の隊服を身につけて、大きな荷物を持った胡蝶さんが体育館に入ってきた







真っ青になりながらも的確な指示であっという間に治療を進めていく

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