蝶の片割れ【ハイキュー】【鬼滅の刃】

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＿＿＿＿＿＿ん、＿＿＿＿＿＿＿＿さん！







「胡蝶さん！」







誰かに呼ばれてハッと目を覚ます







「起こしちゃってごめんね、ついたから荷物持っておりようか」






起こしてくれたのは清水さんで、部員のみなさんも澤村さんや菅原さん、西谷さんに「起きろー」と声をかけられている







『すみません、いつのまにか寝てしまって』






ありがとうございます、とお礼を言って荷物を肩にかける






「胡蝶さん、すごい幸せそうな顔してたから起こすのちょっとだけためらっちゃった」






ふふ、と口元に手を当てて笑う清水さんに思わず恥ずかしくなって俯く






幸せそうな顔・・・






きっと懐かしい夢を見たからだ






カナエ姉さんとしのぶ姉さんがカナヲと一緒に帰ってきたあの日






家族が増えて、心から嬉しかったのを今でも覚えている







『・・・エがヲになりますように』







そんな願いを込めてカナエ姉さんがつけた名前







今は、笑顔でいてくれているかな







「ん？何か言った？」







『いえ、なんでもありません。』






「よし、じゃあ私たちも行こうか。仁花ちゃん、胡蝶さ・・・」







私の名前を呼びかけて清水さんは口を閉じた







「Aちゃん、って呼んでもいいかな？」







『！』








「わ、私も名前で呼びたいな、なんて」







『もちろんです、潔子さん、仁花ちゃん』







そう返すとふたりは嬉しそうに笑ってくれた






荷物を持ってバスを降りると日向くんがこちらに来る






「胡蝶さん、それおれが持とうか？なんか重そうだし、」






『いえ、大丈夫です。お気遣いありがとうございます』






この荷物の影に日輪刀を隠しているため持ってもらうわけにはいかない






断ると日向くんはうーん、でも、と唸っていたが 背の高い他校の選手に呼ばれていることを伝えるとありがとうと言ってそっちに行ってくれた





マネージャーの部屋に案内されたところで荷物を下ろし、髪飾りを外しヘアゴムで髪を結び直す






物心着いた時から私の髪についていたこれは以前よりもいくらか小ぶりではあるが前世で使っていたものとよく似ている






普段は外すことはないけれど壊れたりするのを防ぐために練習中は外すことにした






そっとカバンのポケットにしまい、二人と一緒に体育館に向かった

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