蝶の片割れ【ハイキュー】【鬼滅の刃】

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それから夏休みに入るまでは、なるべくあの子達の負担を減らそうと早い時間帯から夜明けまで任務をこなした






そして迎えた東京合宿当日






私の荷物の中には






念のための隊服と、刀。






お館様は鬼のことは忘れていいと仰ってくださったが、いつどこで鬼が現れるかわからない以上 安心することはできない






せっかくのご厚意を無駄にしてしまい申し訳ございません、と心の中で謝罪を述べて部屋を出た







『じゃあ、行ってきます』






玄関まで来てくれたしのぶ姉さんにそう言うと







「いってらっしゃい。怪我しないでね」






まだ眠いのかいつもよりも静かな声で見送ってくれた






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学校に到着すると先生と車出しをしてくださる方しかおらず、荷物をバスに積んでいたため挨拶をして手伝った






・・・まあ、刀をほかの荷物に紛れて隠すために早く来たのだけれど。







それから部員の皆さんが集まったのはすぐで、予定時刻より少し早めにバスに乗り込んでいく







生徒の中では私が最後らしい







二年生の先輩方・・・西谷さんと田中さんが私の隣に座りたかったと言ってくださっているが誰かを荷物の隣に座らせるわけにはいかないので、すみませんと断りを入れて荷物の隣の席に腰を下ろした






「よーし、じゃあ出発すんぞ。忘れ物ねえな？」






ハイ、と皆さんが返事をしたところでバスが動き出す







任務でも東京までは行かないため、初めての東京に少しだけ心が躍った






前世では出身が東京だったけれど百年以上前のことだし・・・






いつのまにか騒がしかった車内は静まり返っていて、起きているのは私とコーチと






通路をはさんで隣になった縁下さん







「縁下、お前も今のうち寝ないと練習に響くぞ」






コーチにそう言われ返事をするもなかなか寝付けないのかぼーっと足元を見つめている







ふと彼の視線がこちらに向く







「胡蝶さんは、眠くないの？」







『いつもこの時間は起きているので・・・』






ぽろりと言ってしまった事実に思わず口を塞ぎそうになる






「え、こんな夜中まで？意外と夜ふかしとかするんだ」







『まあ、はい、』






「眠くなったりしないの？」






『しませんね、あまり・・・』







気を抜いていられないので、というわけにもいかず言葉を濁すと何かを察したのかそれ以上話が続くことはなかった

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