【黒子のバスケ】愛しているから閉じ込める【赤司征十郎】

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[赤司side]


今の俺は少し焦っている。

Aがいくら電話しても出ない。
Aの会社にも電話してみたら「赤司さんならもう帰りましたよ？」と言われ、Aの携帯に電話しても自宅の固定電話に電話しても出ない。


お義母さんのお墓参りだろうか。
いや、だとしたら遅すぎる。

今はもう７時を回っているんだ。
こんな時間に携帯も持たずに出歩くなんてAはしない。


何があっても携帯は常に常備していろ、とAに言っている。
Aはその約束を一度たりとも破ったことはない。


色々な考えを巡らせながら家に帰る。

家は真っ暗でリビングから明かりが見えた気がして行ってみた。
するとテレビだけが付いていて、リビングは物が散乱していた。

まだ良かった。
事故に遭っていた訳ではなくて。


「さて、Aを探さなくては」

と鞄をソファーに置き、電気を付けると部屋中を探す。
Aを探しながら足元に落ちているものだけでも片付けようか。

リビングにもキッチンにもAの姿は無く、他の場所を探す。
トイレ、洗面所、風呂。物置部屋、居間。

何処にも居ない。

「じゃあ残るは」

と呟くとまだ行っていない部屋に行く。

そこは寝室でAはベッドの上で眠っていた。


「見付けた。全く。君って人は…」

と苦笑しながら呟いた。

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