Story...12 ページ14
.
[赤司side]
「それじゃあ行ってきます」
とAに口付けて家を出る。
車に乗りいつも通り出勤して、いつも通り社長室に行く。
仕事をしていると土屋から「葉山様達がお見栄です」と言われ「通せ」と書類を見ながら答える。
土屋は社長室を出て隣の秘書室に戻った。
しばらくすると葉山さんと黛さんが社長室に入ってきた。
「お久し振りです。珍しいですね。どうされました?」
「今度皆で集まれないかな〜……ってどうしたの!?その顔!」
と葉山さんに指差し言われる。
指差しているのは絆創膏の貼ってある頬。
「…あぁ。飼い猫に引っ掻かれました。最近猫拾って、妻が育てたいと言ったものだから」
と笑って誤魔化す。
黛さんは怪しむように俺を見るが俺の演技は完璧な筈だ。
バレてはいないだろう。
バレてはいけない。
これは俺達夫婦の問題だ。
「…猫にしては随分人らしい怪我だな」
と黛さんは言った。
俺は溜め息を吐いてまた別の言い訳を探す。
「ふぅ……恥ずかしながら昨夜夫婦喧嘩をしまして。見事に引っ掻かれたんです」
「夫婦喧嘩……」
と葉山さんは驚いたように小さく復唱する。
「俺達だって喧嘩の一つや二つしますよ」
これは本当だ。
何回か喧嘩したことはある。
それも小さなすれ違いから。
でも怪我がある度に夫婦喧嘩とか階段から落ちたとか誤魔化すのも、そろそろ無理があるかもしれない。
俺は何度もAに殺されかけた。
.
165人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「黒子のバスケ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
和恋 - いえいえ!はい! (2016年6月22日 18時) (レス) id: 1f2c06e01c (このIDを非表示/違反報告)
木戸藍楽(プロフ) - 和恋さん» コメント返信ありがとうございます!!はい!頑張ります! (2016年6月21日 0時) (レス) id: 3693b8335e (このIDを非表示/違反報告)
和恋 - いえいえ!はい!はい、私もそう思います!いえいえ!続き頑張ってください。応援しています! (2016年6月19日 12時) (レス) id: 1f2c06e01c (このIDを非表示/違反報告)
木戸藍楽(プロフ) - 和恋さん» 初めまして、ありがとうございます!頑張ります!この二人なら乗り越えられると思います(笑)コメント本当にありがとうございました! (2016年6月19日 12時) (レス) id: 3693b8335e (このIDを非表示/違反報告)
和恋 - 初めまして、続き頑張ってください。征君と夢主ちゃん、凄いです! (2016年6月19日 12時) (レス) id: 1f2c06e01c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:木戸藍楽 | 作成日時:2016年6月1日 0時