陽の目にも涙【巴日和】 (ページ14)

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Edenのライブツアーに巴日和のマフラータオルをつけた女優花橋Aがいた! とそんな投稿はSNSで瞬く間にトップに躍り出た。

そうして、コズプロの事務所の方にマネージャー越しに呼び出しを受けてしまった。

事務所の方で待ち受けていたのは、Edenの七種茨君。

日和君から何度か彼の話を聞いたことがある。

あばたもえくぼで今は同じグループとして家族として好いているが学生の頃は彼を「毒蛇」と呼んでいたと。

まあそんな話を聞いてしまったら警戒もしてしまう。

少し緊張しながら、通された部屋で見せられたSNSの投稿に思わず苦笑い

「勘のいい人はこれで私と日和君の関係気づいちゃいそうだね」

コメントは「この2人関わりあった?」「花橋Aは旦那がいるよね」と疑問や批判や私のプライベートに関しての感想など様々だった。

その中には、日和君がもし私と交際していたらと不安に思う子達のコメントもあって...

「察しが早くて非常に助かります!Edenのプロデューサーとして、日和殿下に伴侶がいるとなるとファンの激減も考えられるんですよね」

「だよね。でも共演してから仲良くなってライブのチケットを貰って〜とか業界的にはよくあることだから何か否定的な言動を見せると逆に怪しまれるよ」

「はい、それは十分承知しています。なので、今回はほとぼりが冷めるまでは御二方に別居していただこうかと」

私は大丈夫だった。悲しいけど、仕方ないって割り切れると思ったけど、茨君いわく日和君はこのことを聞いた時に少し暴れたらしい。

「納得いかないね!!」なんて、身を乗り出して茨くんに抗議しようとしているところをジュン君になだめられたそう。

あまりにもハッキリと想像ができてしまう。

まあ茨くんはそんな日和くんに手を焼いているんだろうということは容易にわかったから、何を言われるかもだいたいわかってきた

「それで、Aさんの方でも殿下のことを説得して欲しいのですが」

やっぱりか。

「じゃあ今から電話するから話聞いててもらっていい?」

「今からですか?!」

「日和君のことだし、ジュン君連れ回してカフェで愚痴ってると思うし、大丈夫だよね」

メガネをクイッとあげて、茨君は苦笑い

私は早速日和君に電話をかけるとワンコール目の途中で日和君が電話に出た。

スピーカーのボタンを押して、「もしもし?」と言えば日和君は勢いよくこう言い放つ

「Aちゃんと別々で生活するのは絶対に嫌だね!!僕はAちゃんから離れないね!」