『私の顔が好きなんですか？』

LIAR244 ページ2

『……』




とりあえず皆のいる控え室に戻る




「あ、LIARお疲れー！写真撮る？」







「後で飲みに行こー！」







「いやいや、LIARちゃん未成年だから！」






「ん？LIARちゃん？」





歌い手さんたちが暖かく迎えてくれる


最近はそれが当たり前だと思ってた





ずっとこの温もりが続くと思ってた







顔が可愛くなかったら話しかけすらしない。






もしかしたら、そうなのかもしれない





「LIAR？どしたの？」






まふくんがこちらに駆け寄ってくる





脳内で今までのまふくんの言葉が反響する





{可愛いよ！A！}







{好きだよ、ずっと。}







可愛いって言ったのも、好き、も私に対してではないのかもしれない




あー、ダメだな……





考えだすと止まんないや





「LIAR？ねぇって…」





『まふくん』





「ん……？」





頭が真っ白な私は、ずるり、とウィッグを外す




マスクも取って自分の"顔"が見えるようにする






突然現れた"素"の私にまふくんは目を丸くする





いや、まふくんだけじゃない





周りの歌い手さん皆が私の顔に集中する






『……まふ君、私の事好きって言ってくれたよね』






なんか自意識過剰だな、私。




いやナルシスト？




まあなんでもいいや





「え？……なん…あ、うん」





戸惑いながらも私に手を伸ばす




頭撫でてくれるのかな





でも、私はその手を掴んで頬に触れさせる





ぴくり、と手にチカラが入る








『まふくん、私のどこが好き？』

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