ソレヲ人ハ恋ト言ウ

拾弐の巻　３ ページ17

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「買ってくださるんですか？」

「なんなら俺の嫁になるか？」

半分冗談。こいつとならいいとほんの少しだけ思っただけ。でも少しだけ声が裏返ったな。俺にはわかるぞ。

「結構でございます。というか、買っていただけるんですか？私は身分が下ですが、最低でも60両くらいはしますよ？」

６０両ならなんとかなる。あのじじいこと家康様にお願いすれば大丈夫だろ。俺に甘いからな。

「60両ならなんとかなる。俺の側室という名目で家康様にお願いしてみる。すぐに貸してくれるだろう。」

俺が子供を作るのを何よりも望んでいたから。

坂田やまーしぃ、センラにも「子供を早く作った方がいいぞ。」といっていたが、俺には何人かの女を勧めてきたからな。全部断ったけど。

「流石ですね。というか、なぜ？」

「Aが気に入ったからな。」

俺の家臣にも会わせたいし、困っている奴は助けたいし。なによりこいつは頭がいいからな。

「ありがとうございます。」

「次行ったときに家臣を連れてきて紹介する。そこでお前を買ってやるからな。」

俺の家臣はなんというだろうか。驚くだろうか、喜ぶだろうか。

とにかく、次に行く時が楽しみだ。俺をこんな気持ちにさせた和歌と家臣を会わせるのが。

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