拾壱の巻 2 ページ14
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姫だと堂々答えたくなったが、少しばかり歪んだ浦田様の顔を見てやめた。
敵かもしれない_____なぜだか知らぬがこいつに嫌われたら終わりだと思い、あまり深追いはしなかった。
「浦田様。」
「ばれるから渉様で良い。」
「渉様、そろそろこの態勢をやめてくれませぬか?」
私は今浦田___渉様に隠されるような形で喋っている。渉様の身長が小さいとはいえ、見下ろされながら喋るのは癪だ。
「嫌だ。お前、からかうと面白い反応するな。」
「お褒めいただきありがとうございます。」
皮肉たっぷりに言ったつもりだったが、今の渉様にはすべて負け犬の遠吠えのように聞こえてしまうだろう。
私は渉様に負けた。少しよい気分になってしまっている辺りで負けなのだ。
「なぁA。俺には大切な家臣がいるんだ。」
「急にどうされましたか。あと、ここ吉原なので遊女名で呼んでもらえませんか。」
「お前のことを買ってやろうと思ったのに。」
買う?こいつ今、買うって言ったぞ?
「買ってくださるんですか?」
「なんなら俺の嫁になるか?」
「結構でございます。というか、買っていただけるんですか?私は身分が下ですが、最低でも60両くらいはしますよ?」
「60両ならなんとかなる。俺の側室という名目で家康様にお願いしてみる。すぐに貸してくれるだろう。」
俺が子供を作るのをなによりも望んでいたからな、と渉様は微笑む。
昼見世の時から思っていたが、やはり上に取り入れられる力があるのか。人たらしと言われた秀吉様もびっくりだ。
「流石ですね。というか、なぜ?」
「Aが気に入ったからな。」
なんかよくわからぬが、渉様に気に入られていたようだ。とにかく、幸運だ。
「ありがとうございます。」
「次行ったときに家臣を連れてきて紹介する。そこでお前を買ってやるからな。」
買ってやる、といういい方は物扱いされて癇に障るが、買っていただけるだけ感謝しよう。
藍には申し訳ないが、私の吉原人生はもうすぐで終わりそうだ_______
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イチゴミルクキャンディ@サブ垢(プロフ) - PE@みたらし団子バカさん» わー!ありがとうございます!更新頑張ります! (2019年8月18日 19時) (レス) id: e98fc17c66 (このIDを非表示/違反報告)
PE@みたらし団子バカ - 更新頑張ってください! (2019年8月17日 19時) (レス) id: b72e644e8b (このIDを非表示/違反報告)
PE@みたらし団子バカ - これは私の好きな種類の話だ! (2019年8月17日 19時) (レス) id: b72e644e8b (このIDを非表示/違反報告)
いまりちゃん - もでらーと。さん» ありがとうございます!!(パソコンから返信しています。)そしてそしてもでらーと。様は様々な小説を書いていらっしゃるのですね!お星さまが坂田さん色で憧れます(笑)更新頑張ります! (2019年8月3日 22時) (レス) id: 42f8b00619 (このIDを非表示/違反報告)
もでらーと。(プロフ) - おもしろいです…!私、歴女&crewなので超嬉しい組み合わせです!更新楽しみに待ってます! (2019年8月3日 18時) (レス) id: 5d5b1bd419 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:イチゴミルクキャンディ | 作者ホームページ:プロ野球
作成日時:2019年7月20日 20時