花弁がにじゅう ページ24
◆◇
目隠しして隠の人に何故か、おんぶされながら本部(墓場)に向かう。
本部の場所は、鬼舞辻に見つからないよう複雑な道を通っているようだった。
私なんで呼び出されたのかなぁ。
柱の皆に会えるのは嬉しいけど、どっかの傷だらけの目にハイライトのない風柱さんとかに斬られるのかなぁ。
「着きましたよ」
『ヒェッ!!』
自分が不死川さんに斬られた所を考えたところで急に目隠しをとられた。
暗かった視界が、一気に明るくなって思わず目を細めた。
段々と目が慣れてきて視界が、大きな目の前の屋敷をとらえた。
『あの、私やっぱり』
「お待ちしていました」
帰ります。その言葉は、いつ現れたのか別の隠さんに遮られた。
固まっていると、グイグイ腕を引っ張られ本部の奥へと嫌でも足を進めてしまう。
藤の花の匂いが微かに香る、その屋敷はいつか入ったお化け屋敷よりも何倍も怖い。
◇
「失礼します。神羅Aをお連れしました」
隠さんが数多くある部屋の1つに立ち止まり、そう声をかけ障子をあけた。
「アァ?誰だァ、その女……聞いてねぇぞォ」
障子を開けた瞬間、体が思わず回れ右して帰りたくなるような威圧たっぷりの声が聞こえてきた。
「お嬢さん、誰かの継子ですか?」
怖くて顔があげられないでいる私に、穏やかな声で誰かがそう聞く。
その声に誘われるように、顔を上げると何故隠さんが丁寧に喋っていたのかわかった。
『いえ、ちがいま……ヒィッ』
え、どういうこと?なにこれいじめ?
顔を上げた先にいたのは、不死川実弥さんや胡蝶しのぶさんは勿論、柱が全員いた。
なんとなく、口調からして不死川さんとしのぶさんがいたのはわかったけども!!
なんで、柱全員集合してんの?!暇なの?!
既に泣きそうな私は、ここに連れてきた隠さんに事情を聞こうと隣を見た。
『い、いない……っ』
隣にいたのは、クソ可愛くない私の鳩だけ。
なんで、よりにもよってこの状況で置いていった?!
「うむ!どうやら誰の継子でもないようだな!」
「おい、お前!階級は?」
宇髄さんに聞かれ、声が裏返らないようにしどろもどろに答える。
『あ、え、み、癸です』
「なぜ、一番下の癸がこの場にいる?おい、お前。この場で何が行われるかわかっているのか?」
伊黒さんの言葉に、私は真面目に蛇に睨まれた蛙の様になりながら首を振った。
「はぁ……ここは、柱合会議の場だぞ」
あの、クソ鳩!!絶対、焼き鳥にしてやるっ……!
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ちょこもち(プロフ) - RiXDiQRqwJmNoA0さん» コメントありがとうございます。善逸ってめちゃくちゃ可愛いですよね!可愛い善逸目指して書いているのでそう言っていただけると嬉しいです! (2019年11月17日 23時) (レス) id: cb630583b4 (このIDを非表示/違反報告)
RiXDiQRqwJmNoA0(プロフ) - 善逸の結婚しようから夜中に奇声を発していました、なのに!なんなんですかこのかわいさ!もはや最高です。 (2019年11月17日 22時) (レス) id: 38913fc6bb (このIDを非表示/違反報告)
ちょこもち(プロフ) - わろちさん» 夢主は普通の高校生からのトリップなので、まぁ…すぐ腕おられますよね笑ありがとうございます (2019年6月29日 9時) (レス) id: cb630583b4 (このIDを非表示/違反報告)
わろち - 簡単に腕折られてて笑った。おもろいけどさ (2019年6月29日 0時) (レス) id: 1a2b7bb68b (このIDを非表示/違反報告)
ちょこもち(プロフ) - アイスクリームさん» すみません!私も更新した後に気づいて、全て続編の更新と共に直す予定です。本当にすみません! (2019年6月26日 23時) (レス) id: cb630583b4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちょこもち | 作成日時:2019年5月31日 22時