驚愕キャンバス! ページ6
〈美術室〉
「画用紙の端っこに日付と名前書いて集めろ。2枚とも書けよ、評価して次回返すから。」
途中だったのに、とか見ろよこれ、上手いだろ、とか各々喋り自分の絵を見せ合いながら画用紙をひとつの席に集める。
「先生、さっきから気になってたんですけどあのでっかいキャンバスは美術部のですか?凄い上手いですね。」
でかでかと綺麗な女性が描かれた横長のキャンバスを見た。髪はブロンドで白のドレスを着てソファに寝転がっている。
「なんだユウ、美術部に興味ある?」
「いえ、全然。」
監督生は特段絵が下手だということはないが別に好きでもなかった。
「なンだよ、あのキャンバスは俺のだ。まだ描きかけだがな。締切近いからさっさと仕上げねェとダナ。」
「締切?なんか出展でもするんすか?」
「違うよ、依頼が来てンだ。薔薇の王国の貴族に描いてくれって言われてね。ホワイト家って知ってる?そこ。」
「はァ!!?!!?!」
薔薇の王国出身者が全員大声を出した。だって、薔薇の王国に広大な土地を持っている領主の家で王国の一等地を握る四大名家のひとつだ。
「……ホワイト家って、ミラーナ・ホワイト女伯爵の?」
「そうだ。」
ミラーナ・ホワイトとはホワイト家の初代伯爵である。ホワイト家は代々女性が爵位を受け継ぐことになっているとても特殊な貴族だ。領地の住民からはとても評判がよく、住みたい土地としてとても人気が高い。
「……すげぇ、ちなみにいくら位……?」
「8000万マドル。」
「ひぇ……」
全員言葉を呑んだ。薄々気づいていたけれど、この人、凄い人だ。8000万?頭おかしいだろ。
「8000万、ツナ缶どのくらい買えるんだゾ?」
「馬鹿なの?」
あまりの値段にユウの口からただの暴言が零れた。
「この絵、壊したり盗んだりしたやつ8000万弁償だからな。」
「……はい。」
高すぎて話にならん、なんでそんなもん美術室に置いてんねん!
「大丈夫だ、オレが居ない時は鍵かかってっから。クルーウェルでも開けられんぞ。」
生徒はそういう問題じゃない、とでも言いたげにランドルフを見た。
「それにこの絵にオレ以外が触ろうとすると体に電気流れるから。」
「何それ怖!」
終業の鐘が鳴る。美術の授業が終わった。
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私の書く話は当然のようにオリキャラが出てきますが、
そんなに気にしないでください。ふぅんそういう人がいるんだ、くらいで大丈夫です。
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ヒューガ(プロフ) - 夢喰さん» ありがとうございます!頑張ります〜😊😊 (2022年6月17日 21時) (レス) id: 4a1ee837e6 (このIDを非表示/違反報告)
夢喰(プロフ) - 更新頑張ってください!!めっちゃ好きです!! (2022年6月13日 0時) (レス) @page23 id: 5ee2b54502 (このIDを非表示/違反報告)
ヒューガ(プロフ) - 月宮さん» えーッ!ありがとうございます!! (2022年5月5日 19時) (レス) id: 4a1ee837e6 (このIDを非表示/違反報告)
月宮 - うぐぅ...あ"...ずぎぃ... (2022年5月3日 18時) (レス) @page15 id: 23123a7f78 (このIDを非表示/違反報告)
ヒューガ(プロフ) - 洸さん» ありがとうございます!モチベーション上がります! (2022年4月26日 5時) (レス) id: 4a1ee837e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ヒューガ | 作成日時:2022年4月10日 8時