クル先のマブは美術教諭【twst】

正装スリーピース！ ページ19

〈職員室〉



｢ンなもんわざわざ見にこなくても今すぐ見せられるぞ。｣


｢ハ？｣


｢『隠れた恐怖(ハイドアンドシーク)』｣


ランドルフの服装がいつものTシャツにツナギではなく、薄紫色のカラーシャツに紫色のネクタイ、黒のスリーピーススーツを身につけている(ように見えている)。そして髪の毛を片方耳にかけて、普段していないメイクを顔に施している(ように見えている)。


｢うっ、、胡散クセェ〜っ……！｣

｢ぶっっ｣


ちょうど近くの席……というか向かい側の席に座っていたクルーウェルと、クルーウェルに用事があったサイエンス部のトレイとルークが吹き出した。いや、ルークは吹き出してはいないが、面白いものを見たとでも言うように目を輝かせてボーテ！と言っている。


｢あんまりじゃねェ？オマエら。｣


ジト、と大きな目で4人を順番に睨んだ。


｢いや、似合ってますよ。胡散臭いのはそうですけど。｣

｢トレイ、オマエな……。｣


｢お前明日は絶対ちゃんと着ていけよ。メイクも。
魔法で誤魔化したりするなよ。｣


｢分かってるよ、しつこいなァ｣


｢まあまあ痴話喧嘩はそのくらいにして、｣


｢ハァー？ルーク君？痴話喧嘩って意味知ってるゥ？｣


｢勿論！恋人同士の他愛ない喧嘩という意味だよ。｣


｢じゃあ違うじゃねぇか！ルーク･ハント君。
間違った使い方には気をつけようネェ！！｣


｢あのう……かえっていいっスか……｣


こんなことならスーツ姿見たいなんて言うんじゃなかった、とラギーは朝から余計に疲れたのだった。

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