第30話:魔力増量訓練 ページ32
翌日の授業は昨日の騒動なんて無かったように進められた。1、2時間目の授業は算術と語学。魔力が発達して生活のほとんどが魔法さえあればなんでもできる世の中でも無視できないのがこれらの2つだ。算術では市場などで買い物するときに必要な計算を、語学では
3時間目、先日に引き続き
そして昼休みを挟んで、4、5時間目の授業は『魔力増量訓練』。これは教室ではできないためクリス先生に連れられて外に出る。基礎魔法の練習をした中庭よりもずっと広い広場に出ると、先生からこの授業の趣旨を説明された。
「さて、今から皆さんにはできる限り沢山の魔力を消費してもらいます!」
魔力。この世界の人々の2割が体内に宿している力。この量は生まれつき決まっているが、訓練によって増やすことができる。増やす方法は1つしかない。
魔力は使えば使うほど減っていくが、通常は休息をとることで回復していく。そして魔力は、回復する過程でその量を少しずつ増やしていく。だから使えば使うほどその絶対量は増していくのだ。
だが、この訓練にはリスクがある。魔法の使いすぎで、一旦魔力が底を尽きてしまったら体には過度の負担が掛かってしまう。私たち、魔力保持者は無意識のうちに魔力を使っている。それゆえ普通人よりも疲れにくいし、身体能力も高い。傷の治りも早いといわれている。だからこそ、魔力が尽きた時は体を支えるものが無くなってしまい、激しい動悸や倦怠感に襲われ、酷いときには意識を保つことすら困難になると言う。過去に魔力切れで生命維持機能が低下し、亡くなった人もいるとのこと。
「特に保有魔力量が多い人は、魔力が無くなった時の反動が凄まじいと言うわ。
オリヴィアちゃん、レオンくん、そしてキースくんは絶対に魔力を切らさないように気をつけるのよ。」
クリス先生が私らの顔を一人一人見て、真剣な眼差しで言う。それぞれが神妙な面持ちで頷いて、魔力増量訓練が始まる。
皆が皆、消費魔力の多い魔法を使い、順調に魔力を減らしていった。
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えるふぃ(プロフ) - ゆいな♪さん» ゆいな♪さん、ストーリーをお褒め頂きありがとうございます(*´ω`*) 描写頑張った甲斐があります!これからもっともっと引き込んで行けるように頑張りますね!応援ありがとうございます! (2019年8月24日 23時) (レス) id: 2cfa1564f2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいな♪(プロフ) - あわわ、す、すごいです!ストーリも分かりやすいので、凄い引き込まれます!更新頑張ってください! (2019年8月16日 13時) (レス) id: 0214723abe (このIDを非表示/違反報告)
えるふぃ(プロフ) - ぽむぽむぽあろさん» ぽむぽむぽあろさん、ありがとうございます!そんな風に褒めてくださって嬉しいです!読み手に情景が伝わるように書くのが目標だったので(*´ω`*) 夏休みに入ったら更新速度上げられるように頑張ります!応援ありがとうございます! (2019年7月30日 22時) (レス) id: 2cfa1564f2 (このIDを非表示/違反報告)
ぽむぽむぽあろ(プロフ) - 設定がしっかりしてるので、お話の内容がアニメーションになって頭の中に浮かびます。とても面白くて好きです。もっと伸びてておかしくないと思うので更新頑張ってください! (2019年7月30日 12時) (レス) id: b97deb3170 (このIDを非表示/違反報告)
えるふぃ(プロフ) - ちょこころねさん» ちょこころねさん、はじめまして!世界観とキャラの設定は一番力を入れたところなので、そこを褒められるとめっちゃ嬉しいです!文章長いのに一気読み、おつかれさまです!ちょこちょこ更新するのでよろしくお願いします! (2019年1月18日 10時) (レス) id: 2df896d132 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:えるふぃ | 作成日時:2018年9月23日 21時