第10話:唯一無二の存在 ページ12
まだ日が昇っていない時間に目が覚めて自分の現状に驚く。昨日はご飯もお風呂も何もかも放棄して寝たことを思い出して部屋を出た。
まだ4時前だと言うのに家のメイドさんは起きていて、その人にお風呂の準備をしてもらい、髪の手入れをして身体を洗った。お風呂から上がり、メイドさんに髪を乾かしてもらう。その後小さい食堂で夕食を食べていない私のために、料理人さんが用意してくれた夜食を食べてから本を読んだり基礎魔法の練習をしたりして時間を潰した。
日が昇ってお父さんもお母さんも起きてきて、三人揃って朝食を食べた後、お母さんと一緒に執事が運転する車で検査機関に向かう。
そこはこの国の中で一番大きなところで、前線で戦うようなすごい
「ご案内いたしますので、少々お待ちください。」
受付の人に昨日もらった紙を渡すと、驚いた顔をしてぱたぱたと駆け出していく。しばらく待っていると職員さんが迎えに来て仰々しい機械が置いてある部屋に通される。
そこでコードに繋がれたり、全身をスキャンされたりしてから検査を受けていく。
検査が終わり、今度は小さな診察室のような場所に通される。そこに座っていた白衣を来て眼鏡をかけた老人は、パソコンに向けていた体をくるりと反転させてこちらに向かい合う。
「いやー、これは凄いことですよ!
こんな数値、今まで見たことがありません!」
そして隣で待機していたお母さんに一枚の紙を手渡した。書かれていたのは私の
老人の話をまとめると、こうだった。
私の魔力は生まれつきとても多く、それだけでもすごいと言うのに、私の場合は魔力の伸び代も桁違いに多いのだと言う。
魔力は生まれつきだいたい決まっているが魔力を持っている者であれば、ある程度の努力で伸ばすことはできる。だがその伸ばす訓練はとても辛く、常人では魔力を50伸ばすのに半年かかるのだそう。
「お嬢さんの場合、今の魔力は15000あります。
このまま魔力を増やし続ければ、この国の、いや世界のトップも夢じゃない!」
この世界の人間に魔力が宿るようになってから、今までに10000以上の魔力を保有していた魔法使いはたった一人しかいないのだと言う。そしてその人も今はもういない。
喜びに震えるお母さんとは反対に私の心は曇りに曇っていた。
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えるふぃ(プロフ) - ゆいな♪さん» ゆいな♪さん、ストーリーをお褒め頂きありがとうございます(*´ω`*) 描写頑張った甲斐があります!これからもっともっと引き込んで行けるように頑張りますね!応援ありがとうございます! (2019年8月24日 23時) (レス) id: 2cfa1564f2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいな♪(プロフ) - あわわ、す、すごいです!ストーリも分かりやすいので、凄い引き込まれます!更新頑張ってください! (2019年8月16日 13時) (レス) id: 0214723abe (このIDを非表示/違反報告)
えるふぃ(プロフ) - ぽむぽむぽあろさん» ぽむぽむぽあろさん、ありがとうございます!そんな風に褒めてくださって嬉しいです!読み手に情景が伝わるように書くのが目標だったので(*´ω`*) 夏休みに入ったら更新速度上げられるように頑張ります!応援ありがとうございます! (2019年7月30日 22時) (レス) id: 2cfa1564f2 (このIDを非表示/違反報告)
ぽむぽむぽあろ(プロフ) - 設定がしっかりしてるので、お話の内容がアニメーションになって頭の中に浮かびます。とても面白くて好きです。もっと伸びてておかしくないと思うので更新頑張ってください! (2019年7月30日 12時) (レス) id: b97deb3170 (このIDを非表示/違反報告)
えるふぃ(プロフ) - ちょこころねさん» ちょこころねさん、はじめまして!世界観とキャラの設定は一番力を入れたところなので、そこを褒められるとめっちゃ嬉しいです!文章長いのに一気読み、おつかれさまです!ちょこちょこ更新するのでよろしくお願いします! (2019年1月18日 10時) (レス) id: 2df896d132 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:えるふぃ | 作成日時:2018年9月23日 21時