理性を保て ページ40
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『………………ふぅ……つかれたぁ』
「お疲れ様…そういえばアンタ芝居でもキスって初めてよね?照れてるとは言え随分と自然に行ったけど」
ドラマの撮影を終え、楽屋で一息つくAにマネージャーの釘崎がAに一つ質問をしてみた
『へぁ!?!?!?……なっ!やっ……その』
「……いやその反応しておいてアレ?????」
素直な反応の分、撮影中は演技に力を入れているのは知っているので釘崎はそこに関してはなんとも思っていない
しかし、何回もミスをするだろうなとは思っていたもののそこまで手こずっていた訳じゃなかった事に少し驚いていた様子
『……え。と……あの』
「ん?」
モジモジと恥ずかしそうに頬を赤く染めながら、Aは口を開いた
『五条さん…の…き、きすが…とても…じょうずで…へ、下手くそな私でも流すことが……で、できたというか』
「…………ふーーーん…俺のキスが上手なんだ」
『へ』
後ろから声が聞こえたと思ったら、ドアへ体重をかけて腕を組みニマニマしていた五条悟がいた
それにピシャリと固まるAとピキリと筋を鳴らす釘崎
「ちょ!!!アンタ!ノックぐらいしなさいよね!」
「したぜ?でも反応ねーからさ……で?Aちゃん」
『ひゃ、ひゃい……』
「ちょっと…あまりAをいじめたらタダじゃ……」
ゆっくりとAに近づき、ずいっとAの視界に入る五条を止めようとする釘崎だが
五条は口を閉ざさずしゃべり続ける
「Aちゃん俺とキスするの初めてなの?」
『へぁ!?!?』
「ほら教えて?」
珍しく雄の顔をしてAへ追い討ちをかける五条に腰を抜かしてしまうAだが、五条はAをしっかり受け止めている。
顔を真っ赤に染めてなかなか口が開かないAに五条はスっとAの顎をクイッと上げる
『……っぁ…………はい』
「…………え」
『……ごじょ、さんが……は、じめて、です』
「…………………………まじか」
演技だろうが、プライベートだろうがキスそのものが初めてだったA。
それを知った五条は案の定、目をぱちくりさせて一時停止してしまう
「……反応が童貞みたいね」
「っせ……まぁいいわ帰る」
静まる空間に釘崎が五条へ揶揄うと五条は珍しく顔を赤く染めて部屋を後にした
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あみてぃー*(プロフ) - 作者様まじで天才ですよね・・・(スミマセンこれからも応援しています!! (2021年4月1日 10時) (レス) id: 44dafb3df2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なの | 作成日時:2021年4月1日 8時