沖田さん、それ以上近づかないで下さい【沖田総悟】

沖田さんはサボり魔さん4 ページ14

「なんだアンタ、そんな顔も出来んじゃねーか。」



“チャイナ相手なら”と付け足した沖田さん。



「えっ…………………………わ、私はいつも通り…です…」



“というか、まだ居たんですか”とボソッと言うと“酷ェ言い様ですねィ”と言われた。…聞こえてないと思ったのに……。



「それにまだ、俺アイス食ってやせん」



「あぁ………そ、うですか……。……すみません。」



沖田さんは、昨日と同じソーダバー。袋を上げて取り出すと、彼は口に頬張ってシャリッと噛んだ。



｢Aさんは？もう今日はサボらないんで？｣



｢………………そんな事……毎日してたら………在庫切れちゃいま…す……。｣




｢ふーん。｣




それから、沖田さんは特に何も言わず、ぼーっと空間を眺めながらアイスをかじっていた。




(………この人は、噛む派なんだ…………。)




アイスの食べ方は2つある。噛むか舐めるかだ。




子供たちはみんな舐める派。もしくは、上手く食べれないから嫌い、という子が多い。だって、噛んだら冷たいからね。




(…私も噛む派かな……。)




そんなことを思いながら、私はアイスを食べる沖田さんの横顔をじっと見つめていた。




(…きれい…………)





不意に、そんな思いが頭を掠めた。




…………あぁ、確かに綺麗。私は、初めて男の人のことをそんなふうに思った。

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