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犬猿 ページ17

言い争う二人をなんとか宥めて部屋へ招き入れた。
せっかく太宰様が持ってきてくれたお菓子を、皆で食べようと思ったのだけど…

何だかこの二人、すごーく仲が悪い…



『太宰様、このお菓子美味しい!』

「んふふ〜、君の為ならいくらでも用意してあげる」

「おいA、何だそれ」

「ちょっと、すぐAに触ろうとしないで。この蛞蝓」

「あぁ“!?蛞蝓って何のことだよ!」

「ぷぷー、君蛞蝓知らないの?うわー、頭悪ぅい。常識知らずは嫌だねぇ…」

「黙れ糞鯖野郎!手前だって、そんなヒョロヒョロな体でAのこと守れるわけねェ!」

「私のこの地位と頭脳があれば守れますぅ〜」



あぁ、また中也が眉間に皺を寄せている。

目の前で二人のやり取りを聞いていたけど、小さい子達の喧嘩のように思えてきた。
それに、太宰様がこんな風に口喧嘩するのも始めて見たかも。



『あの、中也は頭が悪いんじゃなくて、この世界に慣れてないだけなの。
前まで人魚だったから、海の世界しか知らなくて…だから私が面倒見てるんだ』

「へぇ、そうなん………ん?」



目を見開く太宰様。

そりゃ、驚くよね。元は人魚でした、なんて言われたら…



「何で呼び捨てなの!?ズルい!私のことも呼び捨てで呼んでよ〜!」

『え、そこ!?』

「ハッハァ!ざまぁねェな!」

『人魚ってとこには驚かないの?』

「この国の人魚伝説は有名だからね、存在は把握していたよ。
それに、この前の私達の様子を覗き見ていた悪趣味な人魚が、海にチラッと見えてさ〜。どうやら、気のせいじゃなかったみたいだ」



私がAの頬にキスしたのを知ってた時点で、あの時の人魚だと推測できたよ。

と、言って横目で中也を見る太宰様。

す、凄い…そんな一瞬で…流石太宰様。天才的な頭脳の持ち主。やっぱりこの人、凄いんだ。



「あの夜、私と君が仲良く見えて、焦って海から出てきちゃったんじゃない?」



私の方に腕を回して抱き寄せられる。

そっか、中也はあの時見てたんだ。私が急に来なくなって心配して見に来てたのかも…申し訳ないことしちゃったな。



「ベ、別に焦ってねェよ!手前がAを城に留まらせてたから、俺は心配してただけだ!」



やっぱり心配してくれてたんだ。

すると、隣の太宰様は不敵に笑い、爆弾を落とした。



「だって私達、将来の話してたから」

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ヨモギ雲(プロフ) - チョコさん» こんにちは、コメントありがとうございます!4期見ています!出番が少ないながらも、相変わらず中也さんかっこいいですね…!✨ (2023年3月30日 23時) (レス) id: 8cd691db0d (このIDを非表示/違反報告)
チョコ - この話し面白くて見てます!そういえば、文スト4期始まっていますよ!! (2023年3月21日 13時) (レス) @page25 id: d38db6c248 (このIDを非表示/違反報告)
ユエ - こちらこそ返事ありがとうございます。作者様のペースで大丈夫です。今後も期待しています! (2021年6月29日 18時) (レス) id: 007fbd0124 (このIDを非表示/違反報告)
ヨモギ雲(プロフ) - ユエさん» コメントありがとうございます!ダラダラ更新で本当に申し訳ないです(汗)頑張ります! 7月からでしたっけ…?一期がまた見られるらしいですね、楽しみです! (2021年6月29日 0時) (レス) id: 4c88579f44 (このIDを非表示/違反報告)
ユエ - いつも楽しませてもらってます。そういえば文ストの再放送がやるみたいですよ。 (2021年6月28日 7時) (レス) id: 007fbd0124 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ヨモギ雲 | 作成日時:2021年1月22日 13時

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