悪役 ページ32
ー土方サイドー
「土方さん、いますかィ」
「総悟か。なん……」
.
そこで、自室に鳴り響いた爆音
……当然のごとく、奴の撃ったバズーカである
.
「てめっ…何すんだ!」
「いやー、俺の行く手を阻む邪魔な壁が
あったもんで」
「……物は言いようだな。切腹しろコラ」
扉は開けるもんだ、と一言付け加えて。
.
「…ったく。何の用だ」
.
その問いに、無言で手を差し出した総悟
.
.
「…それ、」
「さっき門前に女が立ち尽くしてまして。
俺にゃ、どっかの男にひどく傷つけられた様に
見えましたぜ」
「……何が言いたい」
そいつの手にのる、見覚えのある小さな包み紙
…まぎれもなく、さっきあいつが持ってきた
物、…つまりは俺が突き返した物だ
.
「いやーモテる男はやはり違うな、と。
こりゃ関心ものでィ」
「喧嘩売ってんのか!?
…そんな話なら出てけ」
.
こいつに苛立ちを覚えるのはいつものことだが
いつもより俺は焦ってる、と自分でもわかった
それに気づいたのか、総悟は特有の怪しげな笑みを浮かべる
.
.
「…ほんと、複雑な人だねィ、あんたは。
そんなに悪役演じて楽しいかィ」
「…」
「全てを語って納得させるより、嫌われた方が
早ェってか」
「…そんなんじゃねーよ」
.
.
「如月さん、でしたっけ。
やっこさん、多分あんたのこと…、」
「総悟、いい加減にしろよ」
ぎろりと睨めば、総悟は
呆れた様にため息をついた
「…ま、俺にゃ関係ねーけど。
とりあえず、これは始末のしようがないから
受け取ってくれとのことでさァ」
捨ててくれてもかまわねェともいってやした、と付け足した総悟は、また怪しく微笑んだ
.
「…そうかよ。
それにしちゃベラベラとくだらねーこと
喋りやがったな」
「はっ、そりゃ言いてェことなんざ山ほどあらァ」
.
.
.
「ーーーーあんたは、やっぱ気にくわねェ」
そう言い捨てた総悟の去る足音が消えて。
.
その後に残ったのは、そいつの置いて行った
包み紙と、
……なぜか頭の中に、如月Aの顔
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シュシュ(プロフ) - ライラックさん» ありがとうございます!精一杯がんばります! (2014年12月27日 19時) (レス) id: 3d9f014fa5 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ(プロフ) - ライラックさん» そうなんですか!?…あ、もしかしたら私もかもっ…。でもとりあえずおめでとうごさいます!ということで。笑 (2014年12月27日 9時) (レス) id: 3d9f014fa5 (このIDを非表示/違反報告)
ライラック(プロフ) - この小説面白いです!!更新頑張ってください! (2014年12月27日 9時) (レス) id: 15e1b5e5df (このIDを非表示/違反報告)
ライラック(プロフ) - 銀魂アニメ再開嬉しいです!!私の地域で見れないけど多分… (2014年12月27日 9時) (レス) id: 15e1b5e5df (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ(プロフ) - 恋狂さん» 私も母にビックニュース!!って叫びながら報告しました!笑 スポンサーについてくださった勇気のある人たちに感謝です (2014年12月26日 15時) (レス) id: 3d9f014fa5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シュシュ | 作者ホームページ:
作成日時:2014年12月16日 22時