３９ ページ40
.
したい事も、とりあえず全てクリアして。
暗くなり、人も少なくなった校舎を後にして、
太一と横に並びながらゆったりと帰る。
｢お腹空いた｣
｢空いたねぇ〜｣
この先、私たちはどんな道を辿るだろう。
卒業したら離れ離れになるし、
お互いの環境も変わっちゃうけど……
この関係がずっと変わらずに、
太一の存在があれば私はずっと無敵だと思う。
｢お互い頑張ろうね。太一｣
そう言って太一を見上げると、
少し微笑みながら、そっすね、と太一が頷いた。
｢離さないでくださいよ？俺のこと｣
｢私は離さないよ。たとえゾンビになってもね｣
｢うわ、やべぇな｣
ははっ、と声を出しながら太一が笑う。
それにつられて私も目を細めながら思いっきり笑った。
私は面倒くさい性格をしているし、
太一を困らせることも沢山あると思う。
(…変なことも、いっぱいするかもしれない。)
それでも、やっぱり一緒にいたいし、
もっともっと太一と色んな所に行ってみたい。
｢あっネコだ！見て太一！太一ってば。ほら！｣
｢はいはい。太一ですよ｣
とりあえず私は、
おばあちゃん、おじいちゃんになるまで
一緒にいれたらいいなって思ってるんだけど。
｢うわ、このネコ目付き悪……｣
｢え。太一がそれを言う？｣
｢……はい？｣
貴方のそばで、
バカな事をしたり、冗談言い合ったりして、
少しずつ大人になりたいなって思ってるんだけど。
ねえ、太一
どうですか、私と。
Fin.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 720人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：nome. | 作成日時：2017年2月12日 0時
