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『……A、銀時。俺も少し一人になりたい。
在り来りなことしか言えんが、そう落ち込むな。
先生はまだ生きてる。
俺も、何とかして先生を取り戻す方法を考える』
『……ヅラ』
『ヅラじゃない桂だ。……なんだ、A』
『……私たちは、大丈夫だから』
『………………………』
どこがだ。
桂はそう問いたかったことだろう
しかし目の前の双子の顔を見て、そんなことは聞けなかった
『私たちには、何も無かった。
そこを松陽に拾われてなにかを手に入れた。
……手に入れたものをまた失っただけ。
初めに戻っただけだから』
『…………………』
『……もう、行きな』
悲しげに笑うAの姿に、桂はそれ以上何も言えなかった
『……また後でな。A、銀時』
そして、桂も消えた
彼らは、吉田松陽という男に集まっていた者たちでした
彼が居なくなって、寺子屋さえもなくなった彼らに繋ぐものはありませんでした
皆不格好な歯車だったものを上手く回していた吉田松陽という歯車を失ったことでそれは崩れる
『……銀時……』
『……A』
双子はただ寄り添いました
お前には俺がいる
お前には私がいる
ただそう言うように
『……行こう、A』
『……うん』
昔のように、また行くあてもなく彷徨う
昔とただ違うのは腰にある刀と、互いを呼びあえる名があることだけ
その数年後、「寛政の大獄」により侍たちが粛清されたことにより攘夷戦争はより激しさを増した
侍が著しく減る中で、江戸にターミナルが出来たことにより天人はこの国へ山のように入ってくる
しかし、弟子たちにとってはそんなことはどうでもよかった
あの日から双子はただ純粋な強さだけを求め続けた
自分の大切なものを守れるだけの、力を
高杉と桂も志を持ちただひたすらに獣道を進んで行った
すべては、
「私は戦わなければならない」
「俺は戦わなければならない」
「「
彼らは刀を持った
双子も、刀を手に取った
死装束のように真っ白な着物をまとい
鎧を身につけ額に白い額当てを
双子は、生まれ落ちた場所へ戻った
いざ、戦場へ
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江(プロフ) - Milkさん» コメントありがとうございます！好きと言っていただけて凄く嬉しいです！これからも愛読よろしくお願いします！！ (2020年5月8日 12時) (
レス) id: 9e3e8858ee (このIDを非表示/違反報告)
Milk - 初コメ失礼します！！本当に本当にこの小説すごく好きです…！！ (2020年5月4日 15時) (レス) id: b976b329cf (このIDを非表示/違反報告)
江(プロフ) - 白狼龍さん» ありがとうございます！更新頑張りますね！ (2020年5月1日 16時) (レス) id: 9e3e8858ee (このIDを非表示/違反報告)
江(プロフ) - ☆ねこ☆ねこ☆さん» コメありがとうございます！これからもハラハラドキドキしちゃってください！ (2020年5月1日 16時) (レス) id: 9e3e8858ee (このIDを非表示/違反報告)
白狼龍 - 面白かったです！ とても続きが気になります(*´∇｀*) (2020年4月26日 22時) (レス) id: b10076b070 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：江
| 作成日時：2020年3月13日 16時
