知らぬが仏 ページ48
ソロモン「……彼等、随分と大胆に動いているようだね。」
僅かな明かりが灯るカルデアの食堂にて、三人のキャスターが一つのテーブルを囲うようにして椅子に腰掛けていた。
貼り付けたような薄い笑みを浮かべたまま、静かにソロモンが呟く。
マーリン「そうは言っても、彼等にとってはマスターにしでかした嫌がらせに対する仕返しだからね。
【目には目を、歯には歯を】ってやつさ。」
パチン、とウインクを決めたマーリンにオベロンが苦笑いを浮かべる。
オベロン「やれやれ……カルデアの英霊達は、彼が絡むと途端に恐ろしくなるね。
君が候補生全員にマスターの姿を誤認させる幻術をかけた時は何事かと思ったよ。」
マーリン「何かあってからでは、私がギルガメッシュ王を筆頭とした他の英霊達に怒られてしまうからね。」
ソロモン「……それで、立香君の様子は？」
オベロン「何事も無くぐっすりと眠っているよ。
青い髪の彼が施したルーンもあるから、朝になるまでマスターが起きる事は無いだろう。」
そこでその話は片付き、話題は仕返しを受けているであろう候補生達の話へと切り替わった。
マーリン「さて、彼等は今どうなっているんだろうね。」
ソロモン「先程、ウルクの王とその友人が太陽神を名乗る男と共に何処かへ向かっていたのを見たよ。
「目障りな鼠を駆除しに行く」と言ってね。」
マーリン「おぉ、それはそれは。
ならきっと、その子も立香君に直接手を下そうとしたというわけだ。
何とも運が悪い。よりにもよって王様二人に見つかってしまうと、は……」
オベロン「マーリン？」
不意に、千里眼を使っていたらしいマーリンが思いきり引いたような表情を浮かべた。
マーリン「うわぁ……子供というのは、時に恐ろしいものなんだね。
これは流石の私もドン引きだぞぅ。」
ソロモン「そんなに恐ろしいものなのかい？」
マーリン「気になるなら見てみると良い。
ここまでくると可哀想に思えてくるけど、栄養価としては申し分無い！」
オベロンはソロモンと顔を見合わせ、二人も千里眼を使用して様子を視る。
ソロモン「………」
オベロン「これは…」
オベロンはすぐに千里眼を閉じ、マーリンお手製のローズティーが入ったカップに口をつけた。
ソロモン「最後まで見なくて良いのかい？」
オベロン「いや、これは知らない方が良いかなぁと思ってね。
夢に出てきそうだ。」
マーリン「【君】が夢を見るのかい？」
オベロン「ふふ、勿論言葉のあやだよ。」
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こし餡の信者 - わんさん» 勿論ありますよ！ (2020年4月21日 15時) (
レス) id: bfa5138b88 (このIDを非表示/違反報告)
わん - これは参がある感じですか？ (2020年4月21日 2時) (レス) id: 8dc334f6e1 (このIDを非表示/違反報告)
こし餡の信者 - レインさん» 返信が遅くなり大変申し訳ありません！一気読みしていただけて嬉しいです^^ 中々更新が出来ずにいますが、完結はさせるのでお待ちいただければ幸いです！ (2020年4月9日 23時) (レス) id: bfa5138b88 (このIDを非表示/違反報告)
レイン - 最近一気読みしたものです。コロナウイルスなどで大変だとは思いますが、更新頑張って下さい！応援しています！ (2020年4月2日 22時) (レス) id: d7281daec0 (このIDを非表示/違反報告)
こし餡の信者 - レイさん» ありがとうございます！そう言っていただけると作者冥利に尽きます！更新もボチボチ頑張らせていただきますね！ (2019年12月4日 23時) (レス) id: bfa5138b88 (このIDを非表示/違反報告)
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