検索窓
今日:11 hit、昨日:21 hit、合計:77,684 hit

気にする事でもないけれど ページ26

暫くキョトンとしていたロマニが、苦笑いのような困惑した表情を浮かべる。


ロマニ「……えっと、どういう事かな?
言ってる意味がよく分からないんだけど…」

オベロン「そのままの意味さ。
……あぁいや、少し違うか。
人格があるのではなく、君がロマニ・アーキマンという人物をなぞって演じているだけ。と言うのが正しいかな?

何にせよ君、今はロマニ・アーキマンじゃないだろう。」


決して笑みを崩さないオベロンの隣で、ロマニはじっと彼を見つめていた。
しかし、やがて小さく息をつくのと同時にロマニは目を閉じる。
そしてゆっくりと瞳が開かれ、感情の無い黄金の瞳がオベロンを興味深そうに見据えた。


ソロモン「いつから気付いていたんだい?」

オベロン「さて、いつだったかな。
何となく気になったからもしかして、って思ったんだけど……どうやら当たりだったようだね。」

ソロモン「………」

オベロン「まぁ、だからと言って何か問題があるわけではなから別に気にする必要は無い。
君もある程度自重しているようだし、危惧する事は何も無いよ。」

ソロモン「……分かった。
君がそう言うなら、私はもう何も言わないさ。」

オベロン「あっ、でもそうだな…」

ソロモン「?」

オベロン「魔術協会の刺客が来たとき、くれぐれもやり過ぎないようにしてくれると助かるな。
君も立香君に怒られたくは無いだろう?」

ソロモン「……ふむ、それもそうだね。
正直生かす必要も無いと思っているけど、彼が望まないなら仕方無い。」

オベロン「理解が早くて助かるよ。」


随分と物騒な事を考えているんだなぁ、という言葉は呑み込み、オベロンは小さく微笑んだ。
彼がどういう経緯でこうなったのかはまるで謎ではあるが、今の目的とは関係が無いから気にしなくて良いか、とオベロンは考える事を放棄する。

この魔術王の事だ。
何を言ったところで彼には無意味だろう。


オベロン「さぁ、話はまとまったし、後は彼等を迎えるだけだね。」

ソロモン「迎え撃つ、の間違いではないのかい?」

オベロン「物騒だなぁ。マスターに直接害を成さない限りはきちんとお客様として接するさ。」

ソロモン「一体何分持つのだろうね。」

オベロン「はは、彼等がマスターに何かしらするのは決定しているんだね。」


無表情のままキッパリと言い切るソロモンを横目で見たオベロンの表情は、心なしか引きつっていた。

迫るものは、果たして→←伝言と確認



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (86 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
146人がお気に入り
設定タグ:Fate/GrandOrder , マーリン , FGO
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

こし餡の信者 - わんさん» 勿論ありますよ! (2020年4月21日 15時) (レス) id: bfa5138b88 (このIDを非表示/違反報告)
わん - これは参がある感じですか? (2020年4月21日 2時) (レス) id: 8dc334f6e1 (このIDを非表示/違反報告)
こし餡の信者 - レインさん» 返信が遅くなり大変申し訳ありません!一気読みしていただけて嬉しいです^^ 中々更新が出来ずにいますが、完結はさせるのでお待ちいただければ幸いです! (2020年4月9日 23時) (レス) id: bfa5138b88 (このIDを非表示/違反報告)
レイン - 最近一気読みしたものです。コロナウイルスなどで大変だとは思いますが、更新頑張って下さい!応援しています! (2020年4月2日 22時) (レス) id: d7281daec0 (このIDを非表示/違反報告)
こし餡の信者 - レイさん» ありがとうございます!そう言っていただけると作者冥利に尽きます!更新もボチボチ頑張らせていただきますね! (2019年12月4日 23時) (レス) id: bfa5138b88 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:こし餡の信者 | 作者ホームページ:ないっす  
作成日時:2019年7月14日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。