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偶然など無い、と彼は言う ページ18

すっかり常連になってしまったなぁ、と頭の中でぼやきながら、オベロンは大木に背を預けるように腰を下ろす。


オベロン「……おや。」


その直後、まるで計ったかのように目の前にヒラヒラと見覚えのある花弁が落ちてきた。
それが誰のものなのかは考えずとも分かるので、特に驚きも困惑もしないのだが。


??「やぁ、私は大木に宿る妖精さんだよ。
そんな所で何をしているのかな?
良ければ私とお話をしないかい?綺麗なお兄さん。」

オベロン「綺麗なお兄さん、か。
この姿は君のものだろうに。大木の妖精さんは不思議な事を言うね。」


クランベリーの入ったマフィンを食べつつ、見知った声にそれとなく返事を返す。


??「ところで、先程藤丸立香君の部屋で一通の手紙を見つけてね。
その送り主が何とも恐ろしいものだったんだよ。」

オベロン「そうなのかい?」

??「『立香様のお役目を引き継ぐ為、此方から優秀な人材を送らせていただきます。』と、手紙には書いてあったらしいけれど。」

オベロン「ふむ……彼方もいよいよ動き出したという感じかな。」

??「そういう事になるね。」


刹那、オベロンの丁度真上の位置にある枝がガサガサと揺れたかと思うと、そこからマーリンが花弁と共に降りてきた。


マーリン「そしてその手紙を偶然にも見つけたサーヴァントは、この事を誰かに知らせようと管制室に赴いた。
しかし偶然所用が出来てしまい、ついでにその手紙を管制室に置いてきてしまった。」

オベロン「おや、そんな所に放置して良かったのかい?」

マーリン「こういうのは彼に任せてしまうのが一番手っ取り早いだろう?」


マーリンが笑うと、オベロンも頷いて返す。
この時点で一連の行動を働いたのが彼であるというのがバレたのだが、本人も特に気にしていないらしく、話は続いていく。


オベロン「それもそうだね。
……それで、君はこれからどうするんだい?」

マーリン「それは行ってからのお楽しみ。
さて、それじゃ行こうじゃないか!」


オベロンの言葉を聞く前に、マーリンは彼を引っ張って歩き出す。



この時、拒否権とは?などと思ってはいけない。

基本誰かしらを振り回す位置におり、自身が満足する為ならどんな事でもやる男こそがマーリンなのだ。

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こし餡の信者 - わんさん» 勿論ありますよ! (2020年4月21日 15時) (レス) id: bfa5138b88 (このIDを非表示/違反報告)
わん - これは参がある感じですか? (2020年4月21日 2時) (レス) id: 8dc334f6e1 (このIDを非表示/違反報告)
こし餡の信者 - レインさん» 返信が遅くなり大変申し訳ありません!一気読みしていただけて嬉しいです^^ 中々更新が出来ずにいますが、完結はさせるのでお待ちいただければ幸いです! (2020年4月9日 23時) (レス) id: bfa5138b88 (このIDを非表示/違反報告)
レイン - 最近一気読みしたものです。コロナウイルスなどで大変だとは思いますが、更新頑張って下さい!応援しています! (2020年4月2日 22時) (レス) id: d7281daec0 (このIDを非表示/違反報告)
こし餡の信者 - レイさん» ありがとうございます!そう言っていただけると作者冥利に尽きます!更新もボチボチ頑張らせていただきますね! (2019年12月4日 23時) (レス) id: bfa5138b88 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:こし餡の信者 | 作者ホームページ:ないっす  
作成日時:2019年7月14日 0時

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