こっそり味見 ページ16
朝食後、立香は「素材集めに行かなきゃ……心臓足りない…」と呟きながらマイルームを後にし、心配したソロモンも立香について行った為、残されたオベロンは食べ終わった食器を戻しに再び食堂に向かっていた。
エミヤ「あぁ、君か。
マスター達はしっかりと食べていたかね?」
オベロン「とても美味しそうに頬張っていたよ。」
そう答えると、エミヤは「そうか」と言いながら嬉しそうにお皿を受け取った。
用事を終えたオベロンが歩き出そうとすると、不意にエミヤに呼び止められる。
「ん?」とオベロンが振り返ると、彼は一つのマフィンを差し出した。
オベロン「……?」
エミヤ「今作った試作品なんだが、味見をしてもらえないだろうか。」
オベロン「わぁ、良いのかい?」
エミヤ「あぁ。意見を聞いておきたくてね。」
オベロン「では早速……」
促されるままにマフィンを一口食べると、オベロンはすぐに笑みを浮かべた。
オベロン「……!とても美味しいよ。
上品な甘さがあるし、他の人達にも気に入ってもらえるんじゃないかな?」
エミヤ「そうか。それは良かった。
それなら、これもデザートのレパートリーに追加しておくとしよう。」
和気あいあいとした会話を交わした後、エミヤからマフィンをもう一つ貰ったオベロンは食堂から出て廊下を歩く。
その時、ふと違和感を感じて足を止める。
静かに目を閉じて数秒が経った頃、彼は閉じていた瞳を開けてポツリと言葉をこぼした。
オベロン「…………。
……僕には関係無い、かな?」
小さく笑った彼は、止めていた足を再び動かして歩き出した。
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こし餡の信者 - わんさん» 勿論ありますよ! (2020年4月21日 15時) (レス) id: bfa5138b88 (このIDを非表示/違反報告)
わん - これは参がある感じですか? (2020年4月21日 2時) (レス) id: 8dc334f6e1 (このIDを非表示/違反報告)
こし餡の信者 - レインさん» 返信が遅くなり大変申し訳ありません!一気読みしていただけて嬉しいです^^ 中々更新が出来ずにいますが、完結はさせるのでお待ちいただければ幸いです! (2020年4月9日 23時) (レス) id: bfa5138b88 (このIDを非表示/違反報告)
レイン - 最近一気読みしたものです。コロナウイルスなどで大変だとは思いますが、更新頑張って下さい!応援しています! (2020年4月2日 22時) (レス) id: d7281daec0 (このIDを非表示/違反報告)
こし餡の信者 - レイさん» ありがとうございます!そう言っていただけると作者冥利に尽きます!更新もボチボチ頑張らせていただきますね! (2019年12月4日 23時) (レス) id: bfa5138b88 (このIDを非表示/違反報告)
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