風の魔術師、此処に降臨【弐】

偉大なる魔術王 ページ2

ロマニ「君がオベロン？」

オベロン「そうだよ。
君は魔術王ソロモンだね。
……それにしても、随分と緩い雰囲気を纏っているんだねぇ。君。
あ、君の分のココアもあるよ。」


それはお互い様じゃないかな。と言いそうになるのをグッと堪えながらココアを受け取り、話が逸れない様に努める。


ロマニ「君もあのロクデナシに無茶を言われたんだろう？」

オベロン「ふふ、手厳しいね。
まぁ疲れた事に変わりはないけど、僕はあまり気にしてないし、君も気にしない方が良い。
あんまり根を詰めすぎると、頭が爆発してしまうよ？」

ロマニ「……魔力を集めたっていうのは？」

オベロン「ん？あぁ、そうか。
君にはまだ言っていなかったね。
僕は万物を導く風の魔術師なんだ。
散り散りになった君の魔力とかを一ヶ所に集めたのも僕の風だよ。」

ロマニ「そ、そうなんだ…」


最早何かを言う気にもなれず、取りあえずロマニ自身も自分の置かれている状況を理解してきたようだった。
するとそこに、マーリンの陽気な声が響く。


マーリン「さて、アーキマンの理解が追い付いたところで、そろそろ本題に入ろうか！」

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