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姫宮 奈々美(ひめみや ななみ)…お嬢様
茅ヶ崎(ちがさき)…執事。男でも女でも良き。
零(れい)…奈々美の政略結婚の相手。男。


※奈々美視点
「奈々美、愛してるよ」
「や、やめなさい!」
「ねぇ、なんで、俺を嫌うのかな」
「それは…」

私は姫宮奈々美。大手企業の娘。つまり、お嬢様ね。今、両親に決められた相手の方に、抱きしめられているの。なぜ嫌がっているかと言うと、政略結婚だからとかではないの。他に好きな人がいるのよ。だからこんなに嫌がっているの。

「まあいいや。でも絶対、俺の事を好きにさせて見せるから」
「…そんなの出来るわけがないでしょう」
「ううん、俺ならできるよ。だって」

その時、ドアがノックされた。

「零様、奥様がお呼びです」

この声、茅ケ崎(ちがさき)だわ。
茅ケ崎は元々私専属で付いていた執事なのだけど、今はお母様に付いている執事なの。

「わかった。今行く」

やっと出て行ってくれると思った。
そして私の目は茅ケ崎のほうへ。

「ねぇ茅ケ崎」
「…はい、何でしょうか」
「…あなた、ちっとも私のことを見てくれないのね」
「それは奥様のご命令にはありませんでしたから」
「…あら、私のことはお構いなし、ってことなのかしら。私よりお母様が大切なのね、ガッカリだわ」
「…奈々美様」

私の好きな人。それは、この茅ケ崎。お互いに好きだった。でも両親に反対されて茅ケ崎がお母様のところへ行ってしまった。私の大好きな茅ケ崎は離れていったのよ。

「よろしいですか?奥様のところへ行かなくては」

ダメよ、行っちゃダメ。行かないで。

「待って」
「まだお話があるのですか」
「…」

私は茅ケ崎が着ている執事服の袖を掴んだ。

「何ですか。早く仰ってください」
「キス、して」
「な、何を仰るのです」

早くキス…してよ。

「私、あなたが好きなの。知ってるでしょ?」
「…ですが、奈々美様にはお相手が」
「私にはあなたしかいないの。ねぇお願い、キス、して」
「…ダメです」
「ダメなんて言わないで!」

もういい、私からキスするわ。

「んっ、ダメです、ん、奈々美、様…」
「ほら、キスしてよ」

茅ケ崎はキスをしてきた。
やっぱり今でも私の事、好きなのね。

「…これでよろしいですか、奈々美様」
「ええ。…あ、ねぇ、あの人が部屋に居ない時、茅ケ崎を呼んでキスをしたいの。いいかしら」

「…そういうことなら構いません。私とて、奈々美様のことを狂おしいほどお慕いしているのですから」
「うふふ、ありがとう、茅ケ崎」

あの人がいない時に茅ケ崎に会える。
とっても嬉しい。
私が好きなのは貴方だけよ、茅ケ崎。

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作者名:さくや@執事・メイド x他1人 | 作成日時:2019年3月30日 20時

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