【セリフ小説】愛していると言って【執事】

若旦那様を抱きしめることができるのは私だけ。
若旦那様を想ってもいいのは私だけ。
若旦那様のお傍にお仕えもしていいのは私だけ。
そうですよね？
逆も言えますね。
私を抱きしめることができるのは若旦那様だけ。
私を想ってもいいのは若旦那様だけ。
私の傍にいてもいいのは若旦那様だけ。
当然です、当たり前ではありませんか。

若旦那様、私のこと、好き、ですか？
…好き…と？
あ〜残念ですねぇ。
私は若旦那様のことを、
狂おしいほど、愛おしいほどにお慕いしているのに。
あ〜あ、残念です。
若旦那様、そのような方でしたか。
がっかりですよ。
……いかがなさいましたか？そのようなお顔をされて。
…仕方ありませんね。
若旦那様。10秒、数えます。
その間に、愛していると仰ってください。
10秒数え終わるまでに愛していると仰っていただければ許して差し上げます。
ですが、10秒数え終わるまでに仰って頂かなければ私からのお仕置きがございます。
さぁ、どうします？
10秒数え終わるまでに愛していると言って許しを貰うか、愛していると言わずにお仕置きを受けるか。
選択は2つに1つです。
…ふふ、ではいきますよ？
…10、…9、…8、…7、…6、…5
ほら、あと5秒ですよ？ふふ
…4、…3、…2、…1…。あら、あと1秒ですよ？
早く言わないと、私からのお仕置きが待っていますよ。
…0。
あ〜あ、終わってしまいましたね。
…、10秒待っても、仰って頂けなかった…
さて、若旦那様？覚悟はよろしいですか？
…私は決して悪くありませんからね。
あなたが私に愛していると言わなかったから。
あなたが悪いのです。ちゃんと自覚なさってくださいね？
…では、いきますね？
若旦那様、どうぞ、イッてらっしゃいませ。