【文スト】文豪ラヴシックネス

22種類の結果パターン

皆、それぞれの胸に抱えている。 - 2024年5月9日

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恋人ができた。

同じ探偵社に勤務する事務員のYOUちゃん。
告白は彼女からだった。

周知のように、僕は妹とあんな調子なので、女性と交際関係を持つことなんて僕には遠い世界の話の様な感じ。

だけど彼女は云った。




『ナオミちゃんと仲良しな部分も含めて好きなんです』



そんな事を云われたのは初めてだった。
大抵の人は皆、引いた目で見てくるから。

其の一言だけで彼女は僕を理解してくれているンだと勝手に思った。

だからといって特に恋人らしい事をしたのかと云えばそうじゃない侭、一月(ひとつき)経った今日のお昼休み。

YOUちゃんが僕のデスクまでやって来た。



『谷崎さん、今日が何の日か知ってますか？』

「えっと…1ヶ月、だよね？」

『はい、そうです！』



僕が覚えていた事が嬉しかったのか、YOUちゃんはパッと灯りがついたように笑った。

眩しい其の笑顔につられて僕の口角も自然と上がる。



『だからと云ってあの、何か贈り物とか或るわけでは無いんですけど…スミマセン』

「そんな、僕も何も用意してないから！謝らないで?!」

『フフッ、慌てすぎです。…まだ恋人として過ごしたのは1ヶ月ですけど、其れより前から私はずっと谷崎さんの事好きなんですよ』

「うん…ねぇ、YOUちゃん。僕といて楽しい？」



思わず呟く様に云うと、彼女は驚いたように少し目を見開いて、そして再び細めた。




『勿論です。当たり前じゃないですか』



"嘘偽り無い笑顔"。
きっと、彼女の様な笑顔をそう云うのだろう。

何時見ても可愛い笑顔だな…

心臓がドキリと鳴るのを感じた。



「もし、良ければなンだけど…今度の休み、何処か出掛けようか？」

『良いですね！此の前ナオミちゃんが水族館に行きたいと云っていたので…』

「いや、そうじゃなくて！」



ナオミへ向けるものとは違う想いが今、確かに僕の中に生まれた。



「その、2人きりで…どうかな？」

『…是非！』


頬を紅く染めながら、彼女はまた笑う。

其の眩しさに僕も目を細めた。

多分未だ僕らは始まっていなかった。
今日は1ヶ月記念日じゃない。


僕が君に、恋をした日だ。







始まり --- 谷崎潤一郎

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• 金　運: ★★★☆☆
• 恋愛運: ★★★★★
• 健康運: ★★☆☆☆
• 全体運: ★★★☆☆

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