ら/う゛/れ/た/ー/。―イナズマイレブンシリーズ―

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下駄箱をあけたら、

とてもベタで真っ赤なハートのシールがはられた、薄桃色のお手紙が入っていた。

・

それは、世でいうラヴレター。

はじめて貰ったラヴレター。

さあて、誰からの?

＿＿少女は丁寧にその封筒を開けた。

―いつもの場所でまってます―

ちょっぴり変わったラブレター？
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

ラブレターな人達。

半田真一
狩屋マサキ
井吹宗正
松風天馬
霧野蘭丸
一乃七助
倉間典人

8種類の結果パターン

甘くて甘くて酸っぱくて、甘酸っぱくて、恋の味。 - 2024年5月4日

「ラブレターが届いた」
彼女は、ぽつりと呟いた。

「本当?」
彼女の親友、山菜茜は嬉しそうだ。
彼女は大きく頷いた。

◆
―「あれ、なんか入ってる…」

やっぱりラブレターだ、と力なく彼女は呟いた。

男の癖に無駄に女子力多い彼奴みたいな封筒だな、
第一印象がそれだった。
「真っ赤」
また彼女はハートのシールをみながら力なく呟いた。

「放課後、いつもの場所でまってます、か」
きっと彼女の心臓は破裂しそうになっているだろう。―

◆
「素敵…憧れる」

「そうかな…」

「うん」

ミステリアスな親友の気持ちはよくわからない。けれどなんだか楽しいから一緒にいる、なんて思っている彼女は「よくわからないな」と口に漏らした。
「大丈夫、いつもの自分でいれば…」

「うーん」
彼女は生憎乙女心がわからないのだ。

「報告よろしく…」

「わかった」

彼女はもやもやしたまま自らの教室へと戻った。

◆
「一乃、先に来てたんだ」

「うん」
いつもの場所、というのは体育館裏。そこには先客が来ていた。
名前は一乃七助。多分、ラブレターを私の下駄箱においた本人だろう。

「…」

「…」

気まずい雰囲気。

「あ、あの！」
先に口を開いたのは一乃の方だった。

それから一乃は淡々と話始めた。

「好きな人が出来たんだ。それはもう素敵で。幼馴染みでさ、根は優しくて可愛くてさ。
実は、この気持ちに気付いたのはつい最近なんだ。なんか胸の辺りがもやもやしてて。
いつも意識しちゃって。あぁ、これが恋する女の子の気持ちなんだな、なんて思ったんだ。
だからね、要するに今目の前のYOUが好きなんだ。断ってくれてもいい。だけど、幼馴染みでいさせてね。なんて臆病なんだろうね。

結論を言うと、その

俺と、付き合って下さい」

心臓が破裂するぐらいにバクバクいっていてあつい、なんて二人は同じ気持ちだった。

「勿論、私も素直で無駄に女子力高くて運動神経よくて頭がよくて優しい、そして格好いい、君と付き合いたいです。よろしくお願い致します」

＿＿それから二人は一緒に笑いあった。あぁ、なんてレモン味の初恋という言葉が似合うのかしら。

ThankYou。