【テニプリ】君との時間。

5種類の結果パターン

今日は誰と過ごせるのかな - 2024年5月5日

幸村精市
【突き放して】
☆｡･:*:･ﾟ'★,｡･:*:･'｡･:*:･ﾟ'★,｡･:*:･ﾟ'★･｡･ﾟﾟ･*｡.:*･ﾟ


｢おはよー｣

｢YOUおはよ！幸村くん来てるよ！｣

｢一々報告しなくてもいいよ…｣


立海の王子様、幸村精市くんは私と同じクラスで

いつでもどこでも黄色い声が聞こえるような人だ。

特別彼のことが好きなわけでは無いのだが、

友達は何故かそう勘違いしているようで。

幸村くんの隣の自分の席に着けば

｢おはよう｣と声をかけてくれた。

彼の優しい笑みが自分に向けられてとても眩しい。

｢おはよう｣と返したが、ずっとにこにこと

こちらを向いているだけだった。


｢…寝癖とか、ついてるかな｣

｢ううん、そんなことないよ｣

｢どうかした？何かおかしい？｣

｢気にしなくていいよ｣


気にするな、と言われても隣から

こんなに見つめられて気にしないことの方が難しい。

やはり、何かついているのだろう。

そう思い、トイレに行こうと席を立てば

幸村くんが手首を掴んできた。


｢え、何、どうしたの？｣

｢ちょっといい？｣

｢え、ちょ、あの｣


そのまま引っ張られて屋上まで連れてこられる。

何かしたのだろうか。

少し緊張していれば、｢あのね、｣と声がかかる。


｢俺、君のことが好きなんだ｣

｢……何かの罰ゲームですか？｣


本気でそう思って聞いてみれば

｢本気だよ｣と、先程より真剣な目で返される。

今まで結構アピールしてきたんだけどなぁ、と

苦労した、とでも言うように呟かれた言葉。

…友達が囃し立てているのは私ではなく

幸村くんのことだったのか。


｢…君は、俺とは付き合えない？｣

｢…あんまり、告白とか慣れてなくて

…ちょっと考え…！？｣

｢…もし、嫌なら突き放していいから｣


突然抱き寄せられ、顎を軽く持ち上げられる。

嫌なら突き放せ、というのはキスをするのだろうか。

なんとなく察して突き放そうとした。

が、自分の意思と行動は真逆で。

彼の綺麗な顔が近づいてくるのを見ていられず

突き放さず、そっと目を閉じた。









(俺と付き合ってくれるんだ？)

(……はい)

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