日替わりですのに大事にされる。

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2:06AM

今夜、貴女の隣にいるのは＿＿＿＿

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
○一覧

岩×1
深×1
渡×1
舘×1
佐久×1
阿×1
ラ×1
向×1
目×1

⚠️
・ご本人様とは一切関係ありません。
・誤字脱字あったらごめんなさい💦
・評価、コメント頂けると励みになります🙇‍♀️

9種類の結果パターン

♡ - 2024年5月10日

「＿＿＿マジで最悪！！」

人と食器の奏でる音で賑わう居酒屋

カウンター席で黄金色の水が注がれたジョッキをぐいっと飲み干す

「落ち着けって」

隣で枝豆を食べるのは良き友である深澤辰哉

大人になってから気軽に呼べるような友達はほぼいなかったが

高校からの付き合いである辰哉だけは連絡するのに抵抗もなかった

「何であんな男に引っかかったの昔の私…ついてなさすぎ」

「あぁ、前言ってた彼氏さん？」

「そう、この前帰ったらさぁ」

思い出すだけでゾッとする光景

帰ったら彼氏が知らない女と寝ているなんてドラマでしか見ないと思っていた

「…きっつ笑」

「でしょ！？だからなんも言わないで部屋飛び出しちゃったよ」

「まぁ正解なんじゃね」

「連絡先消して吹っ切れたつもりだったのにな〜…結構ちゃんと好きだったのかな」

「忘れろよんなの、浮気してる時点でそいつアホすぎだから」

彼からは私の欲しい言葉がぽんぽん出てくるから心地よい

零れるため息

それを見た辰哉が座ったままくるっとこちらに体を向ける

「はい、YOUこっち見て」

「何よ」

「この魔法の枝豆を見つめるとーあなたは段々元カレのことを忘れていくー忘れろーはいっ忘れました！どうよ？」

普通はコインか何かでやるやつでしょ

呆れると同時にいつもみたいに優しく笑う彼を見て安心している私もいる

「あ、散歩しようよ。案外歩けばスッキリしてくんのよ」

辰哉の提案で私たちは居酒屋を後にし夜の街を2人で歩いた

「風気持ちいね」

「だろ？脳みそもスースーすんの」

「すっからかんだからね」

「おいそれ失礼だから！」

気ままに歩いていると

本当に気持ちが落ち着いてきた

「…いいね、こういう時間好きかも」

返事なし

不審に思って振り向くと

少し遠くでこちらを見つめる辰哉

「どうしたの？」

「…元カレのこと忘れられそう？」

「気持ちは楽になったよ、ほんと辰哉に連絡して良かったって感じ」

そっか、と呟くとゆっくりと私に近付く

「あのさ、俺じゃだめ？」

「え…？」

「お前の良いとこも繊細なとこも、全部俺の方が知ってるから」

彼の右手が私の左手を掬い上げる

街の照明に照らされた艶やかな瞳がこちらを向いた

「これからは、俺に大事にされてくんない？」