[ ツキウタ。 ]君への恋を。

13種類の結果パターン

この曲に乗せて。 - 2024年5月11日

桜とともに君だけを。 卯月新

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たった一人で愛するのは、難しい事だから。





「俺と、別れて下さい」


彼女に別れを告げる。


嫌いになった訳じゃない。むしろ今でもずっと好きで大切で守ってやりたい。

でも、芸能界という場所にいる中で彼女をずっと幸せなんてできない。そんな保証がない。



「……はい、わかりました」

瞳に涙を溜めて、引きつった笑顔でそう口にする彼女。きっと、全てを知っているんだ。


本当なら、名前を呼んで強く抱きしめたい。好きだと伝えたい。



「今まで、ありがとう」
「ううん。私、幸せだった」


彼女の涙が頬を伝う。涙を拭おうと手を伸ばすものの、もう俺の仕事ではないと言い聞かせ頭に手を乗せる。



「YOU。俺がお前を守れるくらい強くなったらその時、また会いに来てもいいか？」
「っ、うん。待ってる。ずっと、待ってる」





彼女と別れて、四年。
もうすぐ桜の季節がやって来る。



「YOU」


今度は、名前を呼んで強く抱きしめて、泣いていたら俺が手で抜くって、そんで。


「好きだ」







次は二人で愛し合おうか。



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切ない嘘の裏に、愛し合う二人がいる。

今直ぐではないかもしれないけれど、いつか必ず叶う恋だから。


そんな思いで書きました。

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