【wrwrd!】し.ょ.っ.ぴ.か.れ.て.き.ま.し.た【shp】

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ショッピかれちゃった - 2024年5月12日

今日の彼は課金をショッピかれたようです。




何故、


『これで…！』


俺は今、


『じゃあ、このくらい！！』


目の前に金を積まれていっているのだろう。


『これでどうか…！！』

「…要らないっす。」

『なんで…！？』

「なんでもクソも無いすから…。」



俺はこの春、高校に入学してきた1年生。
どうやら一つ上のYOU先輩に一目惚れされてしまったらしい。



『でもこの本には世の全ての人はお金を積まれれば恋に落ちるって…！！』

「なんすか、その胡散臭い本は…。」


先輩が取り出した本は【どんな人間とも恋に落ちることが出来る99の方法】というなんともB級感のある本。


『聞いて驚け！！この本を読めばどんな人も恋に落ちてしまうのだ！！』

「そんなん信じてるんすか？ww」

『信じてたけどショッピくんがその信用をズタズタにしたんだよ！！』



アホなのかこの先輩は…。
容姿端麗だし、才色兼備でお金を積まなければ完璧人間なのに…。

彼女は学校の中でも有名人で人気者。
学校のほとんどの男子は彼女と付き合うことが出来れば…と思っているであろう。



「何でそんなにお金出すんすか。」

『うちお金だけはあるし、ほら、オタクが推しに課金する感覚と同じだよ！！』

「え」

『この本にも書いてあったし、愛は金なりって！』



なんか…凄くイライラする…。
なんや、愛は金なりって。こいつホンマに頭ええんか…？

少し頭に来た俺は先輩に物申す。



「俺は、いくらお金積まれたって嫌なもんは嫌っす。」



嘘、本当は少しだけお金に目が眩んだ。



『え、じゃあどうすれば…。』

「先輩、一回も俺に好きって言ってくれて無いっすよね？」

『あ…。』

「俺、先輩の好きが聞きたいです。」



そう、俺は先輩の思いを伝えて貰っていない。
お金よりもなによりも、一番大切なのは『言葉での愛』だ。



『す…好、き…。』

「ふふ、それっす。それが聞きたかったんすよ。」



俺は彼女の額にキスを落とす。
何秒か後に目線を落とすと彼女の顔は真っ赤に染まっていた。


『ず、ずるいよ…。好き…。』

「俺も好きっすよ。」

『お…、お…。』



彼女は下を向いて懐に手を忍ばせる。



『お納め下さい！！！！』



目の前には俺のバイト何ヵ月分の給料かもわからないくらいの札束。



「…アホっすね。」



俺は、札束を先輩の懐にしまった。





「一番右の星押してください。いや、お金はいいっすから！！」

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