TVXQ　奏心な愛　1　～ユチョン～

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Aさんの診断結果

第30話：私の心の傷①コンビニの帰り道、公園にさしかかった。
「ちょっと、話しませんか？」
チャンミンがベンチを指差し、私たちは座った。

誘ったのはチャンミンなのに、なかなか話そうとはしない。
きっと、シュンのことが聞きたいのだろうと感じた私は、自分から話しだした。

「シュンはね、大学時代の彼氏。私は昔からピアノを習っていたのもあって、音楽大学に通っていたの。シュンとはそこで出会ったのよ。」
私からシュンの話を切り出したのでチャンミンは少し驚いていた。

「…シュンさんも何か楽器を？」
「ええ、彼もピアノを。でも、私とはレベルが違いすぎるぐらい上手くて…。留学の話もしょっちゅう出ていたの。」

モノクロになっていたシュンとの思い出が少しずつ色を付け、甦ってきた。

「で、ある日シュンが私に話しかけてきたの。その第一声は“君はプロには向いていない”よ(笑)。なんかカチンときちゃって、私怒っちゃったの。」
「確かに、初対面の人に失礼ですね。」
「怒って教室を出て行こうとした時、シュンは慌てて私の腕を掴んで“君には人を惹きつける独特の音とリズムがある”って(笑)。褒められているのか正直複雑だったな(笑)。で、後でわかったんだけど、シュンは人とのコミュニケーションが苦手だったの。」
「僕もそういうところがあります。」
「チャンミンも？」
うなずくチャンミン。

「それから、私は彼のことを知るたびにどんどん惹かれていった。そして知り合って半年が過ぎた頃、彼に告白されたの。すごくうれしかったな。」
「シュンさんとは長く付き合ったんですか？」
「ええ。彼は大学を卒業したらフランスに行くことになっていて、“一緒に来てほしい”って私にプロポーズしてくれたの。」
私はコートのポケットからネックレスを取り出した。

「このネックレスはその時くれたもので、シュンがずーっと着けていたお守りだったのよ。」
「…何で別れちゃったんですか？」
チャンミンの問いかけに私は少しためらった。

「…彼、…亡くなったの。」