今日の貴方のお相手は…？
骨〜ガシャドクロ〜 【今日はバレンタインです】
甘い匂いが辺りに香り出す日。
その日は私にとって大きな人生の分岐点になる日でもあった。
『ガガガ、ガシャドクロさん！』
ガ「…どうした？そんなに慌てて。」
そう、今日はバレンタイン。好きな人に想いを届けることのできる唯一の行事。
この日の為に一体どれだけの苦労を重ねたか…。
『あ、あの、その！今日はっそのあの』
ガ「ん？アンタ、やけに旨そうな匂いがする。…この匂いは、何だ？」
くんくんと鼻をひくつかせた後、後ろに隠していたチョコを見つけると
ガ「…これ、食ってもいいか？」
なんて無邪気な顔で聞いてくる。
勿論ノー、何て言えるわけもないし、ましてやこのタイミングで告白なんてもってのほか。
『も、勿論いいですよ！』
私が貴方の為に作ったんです、と続けられたらどんなに良かったことだろう。
ガ「…！いい、のか？……有難う。」
綺麗に包装された包みを外し、私の作ったチョコを不思議そうに眺める彼。
…やっぱり私は、こうやって彼の横顔を見ていられるだけで十分だ。
そう思い、何気なく自分の手元に目を向けた時だった。
ガ「…半分、アンタにやる。」
『えっ？』
差し出された手には綺麗に割られたチョコが握られていた。
ガ「こんなに旨い食い物、俺だけ食うなんて勿体ない。…一緒に食べよう。」
『私の事なんていいよ！…私は貴方が美味しく食べてくれればそれで良いの。』
ガ「…違う。コレはアンタと一緒に食べるからこそ意味があるんだ。」
そう言って無理やり咥えさせられる。…口の中にビターなチョコの味が広がった。
『…一緒に食べる意味なんて、無いと思いますけど…』
自分で作ったチョコを食べながら率直な感想を述べる。
…すると彼は何を言ってるんだという眼差しで此方を見て、言った。
ガ「誰かが俺の為に作ってくれたものを、俺が一人で食うのは当たり前だ。
……だが、愛しい人が俺の為に作ってくれたものは俺が食うだけじゃ駄目なんだ。」
衝撃の一言に鼓動が早くなる。…自然と目線が再び手元に向かう。
ガ「愛しい人間と幸せを分かち合いたいと思うのは当たり前だろう？」
そう言って彼は軽く微笑んだ後、頭を撫でて何処かへ行ってしまった。
…その後彼と付き合うことになるのだが、そんな事知る由も無いAでした。
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チョコ食いてぇ。
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虚無零(プロフ) - コメントを残してくださり、有難うございます！作者のモチベに繋がるので本当にうれしいですm(_ _"m)何かあったらコメントくださるとうれしいです(´_ゝ｀) (2018年8月22日 23時) (
レス) id: 8b8dd662b7 (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - 明石………カッコいい…！好きだああ！！！とても面白いです！これからも頑張ってください！ (2018年8月22日 0時) (レス) id: 58777ef85e (このIDを非表示/違反報告)
虚無零(プロフ) - コメントありがとうございます！自分には勿体ないお言葉です(´_ゝ｀)なるべく更新頑張りますので気長に待っていてやって下さいm(_ _"m) (2018年4月18日 23時) (レス) id: 8b8dd662b7 (このIDを非表示/違反報告)
のんのん - いつも楽しみに見させていただいています。( ´艸｀)これからも無理しないように、頑張ってください(*ﾟ▽ﾟ)ﾉ (2018年4月14日 17時) (レス) id: fd50aac36b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：虚無零 | 作成日時：2017年8月2日 1時
