ただ、そばに。
08．嫉妬｢よかったら何かお礼をさせて下さい！｣
｢いや、それは…｢飯食いに行こう！！｣………。｣
ゾロの言葉を強制的に妨げたのはやっぱりこの人。
『ルフィ！』
｢てめっ…いつの間にっ！｣
｢い〜じゃね〜か。俺は腹減ったぞ〜…｣
グゥゥゥウウ…
船長の腹の虫が盛大に鳴り響いた。
｢ふふっ。面白い方ですね。決まりっ！ご飯食べに行きましょう！ミサの奢りです！｣
｢やったぁぁあ！A！ゾロ！行くぞー！！｣
先陣切って歩きだした船長。
『ミサさん？でいいですか？
ルフィはかなりの大食いですけど…』
｢大丈夫ですよ。｣
そう言ってニコリと向けられた笑顔には、確かに敵意が含まれていた。
私、なにかしたかな…？
初対面の相手に感じたのはそんな軽い気持ち。
｢さぁ、行きましょう？｣
作り笑いを一瞬で本物の笑顔にかえ、ミサはさっとゾロの隣をキープした。
ズキン…
ゾロは戸惑いながらも他愛もない会話を続ける。
ズキン…
そんなゾロに、下心見え見えの喋り方と態度をとるミサ。
数歩後ろを歩く私はまるで蚊帳の外で…。
正直、胸が苦しい。
チラチラとゾロが私に送ってくれる視線だけが救いだった。
ミサから送られる冷たい視線に気付くまでは。
レストランまでの道程が異常に遠く感じた。
―――――――――
――――――
―――
―
｢はぁ〜！食った、食った！
ありがとな！ミサ。｣
｢ううん！ルフィ、ゾロ。こちらこそ助けてくれてありがとう！｣
いつの間にか敬語はタメ口に。
名前は呼び捨てになっていた。
そんな事気になってるのはきっと私だけ。
こんな時、女の自分が嫌になる。
細かすぎるよね…私ウザすぎ。
席順まで気にしてる。
四人掛けテーブルで、ミサ→ゾロ→ルフィ→A。
まるでゾロと私を離れさせるためみたい。
……考えすぎだよね。
見え透いた嫉妬。
あぁ、ほらまた。
そうやって何気ないふりをしてゾロに触れる事にも。
こんなに苦しくなる。
醜い、醜い、醜い！
こんな自分なんて―…大嫌いだ。
この作品をお気に入り追加
登録すれば後で更新された順に見れます 32人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ONEPIECE」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
葛島橋東詰 - 更新頑張ってくれ！!！応援してるぞ！ (2016年4月30日 12時) (
レス) id: 24e2ac7908 (このIDを非表示/違反報告)
心遥 - 頑張って下さい！応援します！更新頑張って！続きが気になります！ (2016年4月26日 16時) (レス) id: 9a41439dbd (このIDを非表示/違反報告)
テア - ミサにはとてもイラっときましたが、ゾロの気遣ってくれる優しさに感動しました！（≧∇≦）続きが楽しみです。頑張ってください！ (2015年10月23日 0時) (レス) id: 49417841b7 (このIDを非表示/違反報告)
ゆかぱんまん(⊃￣￣￣⌒￣)∩ - めっちゃ面白かったです！泣きそうになりました（*^_^*）続きまってます♪ (2015年6月28日 22時) (レス) id: cd4a3c10e4 (このIDを非表示/違反報告)
ほのか - 面白い！ 続き待ってます!! (2014年12月7日 14時) (レス) id: 2e38216832 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような占いを簡単に作れます → 作成
この占いのブログパーツ
作者名：Mari | 作成日時：2011年10月18日 19時
