ユノとAさんのお話
第54話：自然で当たり前食事は夕食をご馳走になる予定だから、昼間は時間がある。
１番最初に会った時、
みんなで歓迎会をやったのは仕事の後だから夜だったし、
初めてのデートも先週会った時も夜だった。
駅三の公園で待ち合わせをして、
最初はお母さんの誕生日が近いからって事で、
プレゼントを選びに行く事に。
「ごめんね、ユノ。せっかくの休みなのに、
私の用事に付き合わせる形になって」
「ううん、気にしてないよ。
それじゃ僕も今日のお礼を兼ねて、何かプレゼントするよ。
どんなのがいいかな？」
「日本へ帰ってからも使えるような物が
いいかな〜って考えてるんだけど。どう思う？」
「そうだね、その方がAも嬉しいよね。
それじゃあ…色んな物が揃ってる市場へ行ってみる？
南大門や東大門とか。ここから近いのはCOEXだけど、江南だからな〜」
「そうね。それじゃ東大門へ行ってみましょう。
東大門は生地も扱ってるし。南大門は今度一緒に行きましょ」
「うん、いいよ。それじゃどうぞ」
そう言って僕は、自分の手を差し出した。
Aは僕の手を取り、一緒に車へ向かう。
何だかそれが自然で、当たり前のように思えた。
幸せだな〜と感じた。
「ねぇ、A。何にするか決めた？」
「うん。お母さん、ポジャギやチュモニ作りが趣味なのよ。
それで色んな生地や糸をプレゼントしようと思って。
私も裁縫はするんだけど、ポジャギやチュモニは
どうしてもお母さんに敵わないのw」
「Aのお母さん、ポジャギやチュモニ作りをするの？」
「ええ。小さい頃、ハルモニによく教わったんですって。
日本に住んでる今だから、尚更愛着が湧いてるみたい。
作家並みに作品を作ってるわ」
「小さい頃教わった？」
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作者名：haruka | 作成日時：2010年1月1日 0時
