東・方・神・起 La La La・２～YUNHO～

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ユノとAさんのお話

第52話：知ってるの？「そう。この前のデートや今日の事で…お礼がしたいの」

「僕が家に上がってもいいの？」

「うん。この前は食事をご馳走になったし、
今日も仕事が終わって宿舎にいる所を来てもらったし。
本当は私がご馳走しなきゃいけないんだけど」

「…」

驚いた…。

まさかAのお母さんに、家へ招待されるなんて…。

もしかしてAのお母さんは、僕の気持ちを知ってるの？

知ってるとしたら…僕を認めてくれてるって事？

「時間のある時で構わないから、ユノの都合がいい日を言ってね。
それに合わせて作ってもらうから。
でもひと月もしないうちに日本へ帰国するから、その前でお願いします」

Aはそう言うと、首だけを動かして頭を下げる。

「…ねぇ、A。
お母さんは僕の気持ちを知ってるの？
その…僕がAを好きだって事…」

「え？ …ううん、知らないわ。
連絡が取れなかった時の私の様子を見てるから…。
だからそう言ってくれたんだと思う」

Aの様子を見てるから？

その時のAの様子って…。

すごく気になるけど、今聞く事じゃないな。

「分かった。スケジュールを確認してから、
Aに電話するよ。今は分からないから」

「それじゃ連絡待ってるわ。そろそろ帰りましょう。
明日も仕事があるだろうし。今日は来てくれて本当にありがとう」

「その事は気にしなくていいって。じゃあ家まで送るよ」

僕は車を発進させ、Aのマンションへ向かった。