東・方・神・起 La La La・２～YUNHO～

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ユノとAさんのお話

第51話：届きますように…「そうね、すごく綺麗。
東京じゃここまで綺麗に見られなかったのよ。
高層ビルがいっぱい立ち並んでて、空が隠れてたから」

「電話してくれればAの元へ駆けつけて、
いつでも好きな時に連れて来てあげるよ。
少しの時間でもAと会いたいんだ。
何をするわけでもなく、こうして会って話をするだけでいい」

「コマウォ、ユノ」

僕はAの手を掴み、握り締めた。

僕の気持ちがAに届きますように…と想いを込めて。

そんな時Aがくしゃみをした。

「寒い？」

「ううん、平気」

「気がつかなくてごめん」

僕はそう言い、着ていた上着を脱いで肩にかけた。

「いいわ。ユノが風邪ひいちゃう」

「僕は大丈夫。Aこそ風邪ひいちゃうよ。
くしゃみしてるんだから」

脱いで僕に返そうとするのを、受け取らずにまたかけた。

「車に戻りましょう。そうしたらなくても平気よ」

「分かった」

そう言って僕はAの手を取り、車へ戻った。

車に戻ってAは僕に言った。

「そう言えばね、お母さんからユノに伝えてって言われてた事があるの」

「Aのお母さんから？僕に？」

「うん。お母さんが韓国にいる間に、
１度家でご飯をご馳走したいんですって。
だから時間のある時、私の家へ来て欲しいの」

「Aのお母さんがそう言ったの？」