ユノとAさんのお話
第16話：ユノオッパとユノ「Aさん、早かったね」
「ごめんね、待った？」
「ううん、僕も少し前に来た所。じゃあ早速だけど、どうぞ」
そう言ってユノは助手席のドアを開けてくれた。
「ありがとう、ユノオッパ」
韓国は日本と反対で、左ハンドルの右側通行。
右ハンドルの左側通行なのは、日本を含むごく一部だけだ。
分かってたけど、何だか運転席に座るみたいで変な感じw
助手席に座ってシートベルトをしようとしたら、
ユノが腕を伸ばしてシートベルトを取ってセットしてくれた。
セットするなりユノは私に言った。
「Aさん。１つお願いがあるんだけどいい？」
「どうしたの？」
「僕の名前を呼んで欲しいんだ」
「呼んでるじゃない？ ユノオッパって」
「ユノオッパじゃなくて、僕の本名はチョン・ユンホ。
デビューしてからみんなユノ・ユンホ(ユノ・ユノ)や
オッパって呼ぶから、家族やメンバー、
親しい友達以外誰も呼んでくれなくて。
Aさんとは歌手とメイクさんじゃなく、
プライベートの友達として付き合っていきたいと思ってる。
だからオッパってつけてほしくないんだ」
「分かった、チョン・ユンホね。次からはユノって呼ぶわ」
「コマウォ、Aさん」
「それじゃ、私からもいい？」
「うん、何？」
「韓国では本来フルネームを呼ぶのは知ってるけど、
それだと何だかよそよそしく感じちゃうの。
日本では親しい友達の間だと、下の名前を呼び捨てしたりするのよ。
それは男女でも変わらないわ。だから私達もそうしない？
私はユノって呼ぶし、ユノもAって呼び捨てで構わないわ」
「いいの？ 呼び捨てしても…。Aさんはヌナだし…」
「普段呼び捨てでもフルネームだろうから、下の名前だけに
慣れてないかもしれないけど、私は全然構わないわ。
逆にその方が友達なんだって思えるし。
名前を呼ぶ時は日本式で行きましょうよw」
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作者名：haruka | 作成日時：2009年12月5日 0時
