東・方・神・起 La La La・１～YUNHO～

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ユノとAさんのお話

第11話：携帯？　チング？ユノの『また一緒に来ようよ』の所はあまりにも自然で、
私は気付かずに流してしまった。

私はお肉をサンチュに乗せ、少しコチュジャンを塗った。

口に入れようとしたら、ユノが唐突に聞いてきた。

「ねぇ、Aさん。Aさんは携帯持ってる？」

「ん？日本のはあるけど、韓国のはまだよ。
海外対応型だけど、通話料金がとんでもない事になるから、
日本の携帯は使わない事にしてるの。
２日間は仕事道具を探してたから、携帯まで気が回らなかったし」

「僕の番号とアドレス書くから、買ったら電話してほしいな。
今度いつ一緒に仕事が出来るか分からないし、それまで待つの嫌だから」

「いいの？私なんかに簡単に教えちゃって…」

「気にしなくていいよ。
僕とAさんはもう友達でしょ？
それに日本の事を色々教えて欲しいんだ」

ユノが自分の携帯を見せながら、メモをして渡してくれた。

「コマウォ、ユノオッパ。早めに携帯買って連絡するよ」

分かってたつもりだったけど、やっぱり
韓国の人は人前で聞くのも積極的なんだよね。

一般人だけかと思ったけど、トップスターである
ユノも積極的だなんて思わなかったよ。

トップスターと言っても、やっぱり普通の男の子なんだねw

だけど【チング＝友達】って言ってくれるのは嬉しい。

今日初めて仕事で一緒になった、スターとスタッフなのに…。

ユノが自分から言い出した事だからなのか、
事務所のスタッフは何も言わなかった。

そして会計の時店からユノに連れ出されてしまったから、
１ウォンも出す事が出来なかったんだけど、
後でスタッフに聞いたら事務所が払ってくれたらしいの。

事務所と言うより、ユノが個人的に出してくれたんですって。

その場にいた全員分、私だけじゃなく編集部や
私の会社のスタッフ分まで全額を。

韓国でワリカンの概念がないのは知ってるけど…本当に驚いた。

私と一緒に店を出たはずなのに…。