インサニティ・サーカスへようこそ

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Aさん、どうぞお楽しみください。

プロローグ・サーカスの馬車カタ・・・コト・・・
月すら見えない夜。
不自然なくらい静かに、小さな街のはずれに馬車がやってきた。
馬車から数人の人間が出てきて、青いテントを広げる。
やがてステージが運び込まれ、椅子は綺麗に並べられ、電気の位置も整った。準備係の１人が、馬車に合図をする。
そして、その馬車に本当に入れたのかと思うくらい、たくさんの人間が出てきた。どれも、この夜に見るには恐ろしい者たち。

鳥の仮面を被った少女。

蝋細工のような不気味な顔の女性。

片足と首が変にねじ曲がった少年。

そして彼らの最後に、わりと普通のピエロが出てきた。
道化の仮面で顔を隠し、明るく青い目を光らせる。
彼らは、そのピエロをこう呼ぶのだ。
「我らが団長、そして救世主様(メシア)」と。
サーカスは、もうすぐ始まる。
客が目覚めるのを、歪な化け物たちは待つのだった・・・