灰と赤【クロシン・コノシン・遥伸】

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Aさん、見てくれてありごとうございますbyシンタロー

2:なにごと「それってどういう…」「僕、ずっと君の事探してたんだよ？」

「な、何でですか…」俺がそう問うと、目の前にいる優しそうな人が「今は言えないなあ」と答えた。

「あ、そうだ、自己紹介まだだったよね、僕は三年の九ノ瀬遥、それで白い方が○○○で黒い方が○○○っていうんだ、二人共二年生なんだよろしくね○○○君。」と微笑みながら少し早口で言う遥先輩。

「こちらこそよろしくお願いします」
と返すと遥先輩は俺の頭を優しく撫でてきた。

「という事で帰りますね、さようなら」と告げて教室のドアを開ける。
やっと解放される…

と思ったのもつかの間。

「まだ帰らせねえぞ」と○○○先輩に手をひかれた。

「まだ何か用があるんですか」

「お前独り暮らしなんだろ」
「そう…ですけど」
「もう外もこんな暗いしうちに泊まっていけよ」
「い、いや、でも悪いですし」
「いいよ、気にすんな遥、○○○、いいだろ？」と口角をニィっと上げながら遥先輩と○○○先輩に問う○○○先輩。

「勿論、僕は大歓迎だよ」と嬉しそうに言う遥先輩。
「僕も賛成」と○○○先輩。

「よし、行くぞ」
「あの…帰らせて下さい」
「こんな夜遅くに一人で帰ったら危ないだろ」

何だかんだ言って優しい人なのか…見直した。
いや、但し問題がある。
俺、女扱いされてないか？

こんな夜遅くに男が歩いてても問題無いだろ、女の子が歩いてたら少し危険だけども。

「あの俺男ですよ」
「は、そんなの知ってるよ」
「と言う訳で帰らせて下さい」と必死に訴える。

「何でそんなに必死なんだよ」と笑う○○○先輩。
「逆に何で帰らせてくれないんですか」
「お前みたいな可愛い奴がこんな夜遅くに歩いてたら変な奴に捕まるだろ、だからうちに来い」

「あ、はい…」
真顔で言われたのが少し怖かった。

「じゃあ行こうか」と遥先輩に手を引っ張られ、学校を出た。