【暗殺教室】甘酸っぱい距離感5

甘酸っぱい距離感5

第20話-夏期講習2………あれ?

本音を話しただけなんだけど……なんか引かれた?

ちょっと驚いたような顔で――といっても無表情に近いけど――私を見やるｶﾙﾏくん｡


殺｢ﾇﾙﾌﾌﾌ……嫉妬しちゃいますねぇ〜〜ｶﾙﾏくん｡｣

美山｢え､なんで?｣


そんなに殺せんせー､数学教えたかったの??


ｶﾙﾏ｢いいよAちゃん､教えてあげる｡｣

美山｢ほんと?!やった!!えっとね､ここなんだけど……―――｣







＊＊＊＊＊＊

渚side


渚｢………ねぇ茅野｡｣

茅野｢ん?なに､渚?｣


一時間目と二時間目の間の休み時間――僕は隣の席の茅野に声をかける｡


渚｢あの2人ってさぁ…ほんと仲良いよね｡｣

茅野｢あの2人って?｣

渚｢ｶﾙﾏくんと美山さん｡｣


僕は後ろの席で仲良く数学を勉強している2人を指さす｡


茅野｢あぁ｡でも元から仲良いじゃない｡｣


うん……まぁ､そうなんだけど……そうじゃないっていうか……


杉野｢え､美山ってｶﾙﾏのこと好きなんじゃねーの?｣




……………｡




渚｢えぇっ?!!?!｣


真後ろの席から首を出しながら､杉野が衝撃的な言葉を告げる｡


渚｢そうなの?!!｣

杉野｢いや､俺の勘だけどさ｡｣


なぜか真剣な顔をしながら否定する杉野｡

僕は思わず茅野を見る｡


茅野｢えっ?!……いやぁ…そ､それはないんじゃないかなぁ……?｣

渚｢なんで目逸らすの?｣

茅野｢そっ､逸らしてなんかないし!!ほらっ､ほらほらっ｣


"逸らしてない"ということをどうしても主張したいのか､茅野が目を見開きながらこちらに迫ってくる｡


渚｢あー､うん｡わかったわかった!!｣


もういいよ､と手で茅野を制しながら苦笑いする｡


杉野｢でも､なんでそんなに気になるんだ?嫉妬?｣

渚｢嫉妬って誰に?｣

杉野｢なんだ違うのか｡｣

渚｢でも最近ｶﾙﾏくん､美山さんとばっかり一緒にいるよね……｣

杉野｢そっちに嫉妬かよ?!!｣


いいなー､と思いながら再度後ろの席を振り返る｡

ｶﾙﾏくんが自分の椅子を美山さんの机の脇まで持ってきて､2人して1つのﾉｰﾄに向かっている｡


……………近い｡

お似合いの2人だとは思うけど……ちょっと距離近すぎないかな……

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