【暗殺教室】甘酸っぱい距離感5

甘酸っぱい距離感5

第21話-興味と好意1ｷｰﾝｺｰﾝｶｰﾝｺｰﾝ―――｡


三時間目終了のﾁｬｲﾑが鳴る｡

今日の授業はこれでおしまい｡

帰宅する人と､残って昼食を食べていく人に自然にわかれる｡



――――私は……



ﾄﾞｻｯ



殺｢はい美山さん｡明後日までの宿題です｡｣


まださっきの前原くんの言葉にﾓﾔﾓﾔしていると､机の上に分厚いﾌﾟﾘﾝﾄの山が置かれる｡


……………えっ?


美山｢な､なにこの量?!!?!｣

殺｢3倍になりましたので｡大丈夫です｡すべて簡単な計算問題ですから｡｣

美山｢嘘つけ!!入試問題って書いてあるぞ!!｣

殺｢あ､ﾊﾞﾚましたか｡｣


舐めた縞模様の顔で私を眺めながら､殺せんせーがﾆﾔﾆﾔと意地悪く笑う｡

これ本当に3倍?!!
5倍はあるだろ!!!


殺｢またｶﾙﾏくんに教えてもらえばいいんじゃないですか?｣

美山｢えっ……///｣


"ｶﾙﾏくん"という言葉に少しﾄﾞｷｯとしながら､遠慮がちに隣の席を見やる｡


ｶﾙﾏ｢あ､ごめん…俺昼持ってきてないからもう帰るけど……｣


今度こそ肩に鞄を提げて帰ろうとしていたｶﾙﾏくんが､ﾋﾟﾀﾘと足を止めて言う｡


美山｢あっ､いいの全然!!大丈夫!!自分でやれるから!!｣


授業に遅れたのは事実だしね｡
私の事情でｶﾙﾏくんに迷惑はかけられない｡


ｶﾙﾏ｢………お昼買って戻ってきてもいいけど｡｣

美山｢えっ…｣


………お……お昼買って戻ってくる?!!?!

あの山道を往復する気?!!?!


美山｢いやっ…そんな!!大丈夫だよ､｣

ｶﾙﾏ｢あ､でもそういえば今日お金持ってきてなかった｡……ごめんね｡｣


ちょっと申し訳なさそうな表情で笑うｶﾙﾏくん｡

やだ…そんな顔しなくていいのに……


ｶﾙﾏ｢あ､じゃあ奥田さんにでも教えてもらったら?前後だし｡｣



…ﾄﾞｷｯ



"奥田さん"という言葉に､またもや体が過剰反応する｡

気になるって……本当なのかな……?


奥田｢??何か私にご用ですか?｣


奥田さんが鞄を肩に提げて椅子から立ち上がりながら私に問う｡


美山｢あ…えっと……｣

ｶﾙﾏ｢理科の宿題､奥田さんにやって欲しいんだってー｣


?!!

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