【暗殺教室】甘酸っぱい距離感4

甘酸っぱい距離感4

肝試し(おまけ1)木々の向こうに､微かな明かりが見える｡
もうすぐｺﾞｰﾙのようだ｡


美山｢あ､ｶﾙﾏくん……もう…手…離していいよ……｣

ｶﾙﾏ｢ん?あ､そーだね｡｣


左手の温もりがさっと消える｡

ちょっと名残惜しいけど……手なんか繋いでたら､みんなにからかわれるしね……


ｶﾙﾏ｢そうそうAちゃん､今だから言えるんだけど……｣

美山｢ん?…なに?｣

ｶﾙﾏ｢さっきの寺坂が見たって話……あれ嘘だから｡｣




…………え?




美山｢え…なっ……えぇっ?!!｣

ｶﾙﾏ｢多分Aちゃんが見た男の人､噂の幽霊だと思うよ｡｣

美山｢…………｣


さっき殺されかけた黒い男の人が脳裏に蘇る｡

幽霊??

えっ………幽霊?!!!


ｶﾙﾏ｢Aちゃんが泣いて怖がってたから…言わない方がいいかなって思って……｣

美山｢………そう……あれ…やっぱり本物だったんだ……｣


あのときの恐怖が再び襲ってくる｡
絶対殺されたって思った｡


…………でも､



ｶﾙﾏ｢………ごめんね｡本当に出るなんて思ってなかった｡｣

美山｢えっ､そんなっ…ｶﾙﾏくんのせいじゃないってば……!!｣

ｶﾙﾏ｢けど……｣

美山｢ｶﾙﾏくんと肝試しできてよかったよ｡ありがとう｡｣

ｶﾙﾏ｢………えっ?｣


私のあっさりした態度に､拍子抜けするｶﾙﾏくん｡


美山｢もういいんだ｡確かにめちゃくちゃ怖かったけど､今ちゃんとここにいるしねっ!!｣

ｶﾙﾏ｢…………｣


ｶﾙﾏくんと手繋げただけで大収穫だよ｡

やっぱりｶﾙﾏくん大好き｡





矢田｢あ､Aちゃんおかえりーっ!!｣

原｢ｶﾙﾏくんもおかえり〜｣


無事に出発地点に戻って来ると､既に肝試しを終えたﾒﾝﾊﾞｰが出迎えてくれた｡


美山｢ただいまーっ!!｣

倉橋｢遅かったね〜｡なにかあったの?｣

美山｢あ､えーっとね…御守り落としちゃって……―――｣

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