会えない数だけⅤ ～Next series～ (ページ7)

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" おやすみ "

子供達がリビングから部屋に戻り

私も全ての電気を消して彼が眠る寝室へと行く

「寝てたんじゃないの」

『A来るまで待ってた』

「明日早いって言ってたじゃん」

『ううん、午後からになった』

掛け布団を捲れば、スマホゲームをしている彼

「ほら、風邪引くよ」

『今日暑いじゃん』

上半身裸で楽しそうに私に背を向けてゲームしちゃってさ

「もう私寝るからね」

彼の背中にぴったりと自分の背中をくっつける

肉ないな～、人体模型かよ、なんて

『A？寝ちゃった？』

ちょっと意地悪してやろう

そう思って、寝たふり

『寝ちゃったか(笑)
今日はごめんね、忙しいのに』

突然こっちを向いて後ろから語り始める彼

肘をついて片方の手は私のお腹に回っていて

『庭に居ないと思ったら、キッチンで顕嵐と話してるし
カウンターでこっそり俺が飲みたかったワイン凪ちゃんと
飲んでるし、てか俺もあれ飲みたかったし』

あれ、聞いてみたら聞いてみたで不満の嵐

もしかして私が寝てる時、いつもこんなことしてるのだろうか

『でもさなぴーが言ってたんだ
美勇人には勿体無いくらい最高な奥さんだね、って。
本当そうだよ、俺には勿体無いくらい』

今日、こんな話萩谷くんとした気がする

『Aは俺の事どう思ってるか分からないけど
俺ね、世界で一番幸せな人間だと思うの』

どんだけでかい規模で話してんだか

『生まれ変わっても、きっとAと巡り合ってるから
いや、意地でも巡り合ってやる』

そんな事、簡単に、人が寝てる間に言わないでよ

寝れなくなっちゃうじゃない

『寝たふりしてないで何か言ってよ～』

「、、バレてた？(笑)」

『バレバレ(笑)』

そう言って私も彼の方を向けば

お互いきつく抱きしめて

『Aは俺でよかった？』

「言わせないで」

『え～』

ワガママな野郎だ

「でも一つだけ」

『何？』

「生まれ変わっても、絶対結婚してるから私達」

誰と出会ったって

誰と付き合ったって

最後は必ず貴方の元へ辿り着くの

そうとしか考えられない

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