会えない数だけⅤ ～Next series～ (ページ20)

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Myuto.

「それでママのせいにされても困るんだけど」

利「誰もそんなこと言ってないじゃん」

「じゃあ何でそうなるの？考えようとしてるの？」

夏休みも終わり、季節は秋 9月

利音の受験も更に本格的になり、家ではピリピリモード

利「どうせママは俺の気持ちなんて分かんねえよな
自分の好きな事大学で学べてて羨ましいね、ほんとさ」

「何、そのものの言い方
腹立つんですけど、ねえ、何？それ」

利「言葉の通りだけど」

「人に八つ当たりしてもやりたい事なんて見つからないから」

利「知らねえよそんなん
夢掴んだくせに結局辞めて呑気に暮らしてるママに
俺の気持ちなんて一切分かんねえだろ」

ダイニングテーブルの椅子に向かい合っている2人

机の上に沢山の資料が開かれてあって

けど、2人はその資料に目もくれず、お互いが目を合わす

『ちょ、A』

利「、、った」

ソファで黙って2人の会話を聞いていた

静かになったと思ったら彼女が静かに立ち上がり

音のしない部屋に鳴り響いた乾いた音

彼女が利音の頬を叩いた

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