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Aran.
「顕嵐くん、何してるんですか？」
顕「いや、昔もこんなことあったな〜、って」
「萩谷くんも一緒に話しましたよね」
キッチンで2人並んで話す
確か彼女の隣には萩ちゃんが居たな
" 懐かしいなですね "
俺はその響き一つで、色々な事を思い返す
初めて会ったのは、彼女がまだ高校生の時
人見知りなのか分からないけど、何処か無愛想で
少しだけ目つき悪いし、口悪そうだし
そんなイメージしかなかった
けど話してみたら全く違って
誰よりも努力家で、意外とネガティヴで
自分をちゃんと持っていて、カッコいい人間だ、ってこと
顕「俺のこと、精神安定剤だっけ？」
「はい、顕嵐くんは私にとっていなくてはならない
大事な大事な存在なんです(笑)」
顕「薬とか嬉しくないんだけど(笑)」
「薬じゃないです、お守りです」
彼女は彼女なりの言葉を並べて伝えてくれる
顕「お守りなの？(笑)」
「お守りって持ってるだけで心強いじゃないですか。
私、顕嵐くんはそんな存在なんですよね(笑)
大会の時もそうでした、顕嵐くんだったから頑張れたんです」
皆んなに内緒で大会に出た
魁さんのお願いっていうのもあったけど
多分その話が他の人から言われても
俺は絶対に引き受けていたと思う
「顕嵐くんが美勇人と同じグループじゃなくても
私はきっと、顕嵐くんを頼ってたと思います」
庭でBBQをしている皆んなを見てそう言う彼女
顕「そうなの？」
「どうしてですかね(笑)
顕嵐くんの独特な考え方とか優しさが妙に私の心に
刺さるんですよね」
顕「俺独特なの？(笑)」
「独特というか、誰かのために！ って思いが
何倍もあって、それが凄く心に響いて。
私も頑張ろう、って気になれるんです」
顕「そっか、、(笑)」
" 廉の友達ってのもあって信用してましたし "
って笑いながら言う彼女に
俺は出会った時から
知らず知らずのうちに、惚れていたのだろうか
.
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作者名：MIZUHO
| 作成日時：2018年4月19日 7時
