会えない数だけⅤ ～Next series～ (ページ1)

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Myuto.

「皆んな早く食べて」

「美勇人、食べながら寝ないで」

「2人共お弁当忘れてるから！」

「利音。邪魔、退いて」

「鈴音！レッスン着何回言ったら分かるの？」

朝からこんな台詞は何処からともなく飛んで来て

ほら、今日だって朝からプンプンと

『A～』

「何、今から洗濯物干すんだけど」

『仕事じゃ無いのに何でそんなに急いでるの？』

「待って、今日何回目？」

『何が？』

「今日凪と会うって言ったよね？」

『あ、そっか(笑)』

ソファで呑気にテレビを見ていた俺が

庭で洗濯物を干そうとするところを止めて

俺が何度も聞いたことに対して呆れたご様子で

「さっさと仕事行け」

『うぇ～怖いっ！』

その場を走って2階に駆け上がり、寝室に行けば

さっきまでぐちゃぐちゃになっていたベッドも

綺麗に布団が整っていて、その上には

俺が今日着る服を出して置いておいてくれて

『フフ、有難う』

彼女には言わないけど、こっそり伝えて

静かに身に纏う

うん、やっぱり今日も同じ香りがする

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